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動物愛護に関わっていると必ず出会う倫理的な問題とは?考え方は?

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前回は、個人でノーキルポリシーを推進する方法について書きました。

今回は、動物愛護に関わっていると必ず出会う倫理的な問題について

書こうと思います。

 

動物愛護に関わっていると必ず出会う倫理的な問題とは?

一口に動物愛護と言っても全ての動物に配慮するという動物の権利

(アニマルライツ)という立場から主として犬等のペット動物に

主眼を置く動物の福祉(アニマルウェルフェア)という立場まで

様々な立場があります。

「個人がいったいどの立場で動物愛護の関わるか?」に関してそれは、

個々人の倫理観に任されます。

 

以下は、動物愛護に関わっていると必ず出会う倫理的な問題です。

 

・実力行使は容認されるの?

・他人に価値観を押し付ける事はして良いの?

・動物に人間の価値観を当てはめる事はして良いの?

・愛護精神に格差は付けて良いの?

・動物種によって差別はして良いの?

・動物より人間を助ける事が優先されるべきではないか?

 

動物愛護に関わっていると必ず出会う倫理的な問題の考え方は?

上記で示した通り「~はすべき/~はすべきでない」や「~がよい/~が悪い」等倫理や道徳を

含んだ問題を考える事は非常に困難です。

この様な問題の考え方は以下の通りです。

 

・実践的三段論法

何らかの価値判断を伴う問題を考える時は、実践的三段論法と呼ばれるモデルを良く使います。

以下は、例です。
◊大前提 全ての生き物は平等に扱うべきだ
◊小前提 犬と牛と豚は同じ生き物だ
◊結論  犬と牛と豚は平等に扱うべきだ
大前提の部分に価値判断を含む文章(~すべき/~すべきでない/~がよい/~が悪い)を当てはめて
小前提に事実を含む文章を当てはめると思考がスムーズに行きます。
この方法は、「大前提と小前提が正しい」場合「必然的に結論は正しくなる」という構図に
なっています。
また逆に「大前提と小前提のどちらかもしくはその両方が間違っている」場合「必然的に結論は
間違いである」という事が分かる様になっています。
この方法は、複雑な問題をパーツに分解して考える時に非常に役立つ思考モデルです。

 

・普遍化テスト

上で示した実践的三段論法は常に正しい訳ではなく大きな矛盾や間違いを内に秘めています。

この矛盾や間違いを浮き彫りにする際は、普遍化テストという思考モデルをよく用います。

これは、簡単に言うと極端な物を含めていろいろな状況を考えてみるという物です。
例えば上記した「全ての生き物は平等に扱うべきだ」という大前提に対して普遍化テストを行う際

「どれか一つだけをこの世に残してその他は全て消される」という極端な状況を考えてみます。

生き物の選択肢は花やバクテリアやアリやゴキブリやトカゲやナメクジやドブネズミやキツネやネコや

イヌやウシやブタや通り魔殺人鬼や動物虐待者や見知らぬ人や顔見知りの人や友人や親戚や恋人や兄弟

姉妹や親や祖父母とします。

この世に残るどれか一つを選ぶ人物は自分です。

 

さて「全ての生き物は平等に扱わなければならない」という「大前提が正しい」場合上記した選択肢の

間に差がありません。

上記の生き物は、どれでも均等に選ばれるという事になります。

しかし生き物の間で全く格差を作らないという事は、本当に可能なのでしょうか?

言い換えれると自分の親よりバクテリアを選んだり恋人よりゴキブリを選ぶという判断が、本当に

ありうるのでしょうか?

多くの人は、それに対して困難を感じると思います。

ほとんどの場合その動物と一緒に過ごしてきた時間等人それぞれの判断基準により生き物の間に優先

順位をつける事が現実だと思われます。

 

この方法により「全ての生き物は平等に扱うべきだ」という実践的三段論法の大前提がかなり怪しく
感じられます。
それにより「全ての生き物を救う事が出来ない」と分かっている場合「私達は生き物の間に何らかの
優先順位を付けなければならない」という「大前提の方が正しいのではないか?」という考えが
導き出されます。
すると先に挙げた三段論法は以下の様に修正出来ます。
◊ビフォー

♦大前提 全ての生き物は平等に扱うべきだ

♦小前提 犬と牛と豚は生き物だ

♦結論  犬と牛と豚は平等に扱うべきだ

 ↓

◊アフター

♦大前提 「全ての生き物を救う事が出来ない」と分かっている場合私達は生き物の間に何らかの

     優先順位を付けなければならない

♦小前提 犬と牛と豚は生き物だ

♦結論  「全ての生き物をを救う事が出来ない」と分かっている場合私達は犬や牛や豚の間に

     優先順位を付けなければならない

 

皆さんは、この記事の内容を知っていましたか?

次回はノーキルポリシーを実践している団体について書こうと思います。



 

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