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嗅覚の倍率や嗅細胞の数・鋤鼻器官とは?犬と人間嗅覚の違いは?

読了までの目安時間:約 4分


前回は、「犬が匂いを嗅ぐ」時のメカニズム等について書きました。

皆さんは、嗅覚の倍率ってどういう意味か知っていますか?

今回は、嗅覚の倍率の意味等について書こうと思います。

嗅覚の倍率ってどういう意味?

「犬の嗅覚は人間より100万倍よい」と聞くと必ず誤解する人がいます。

まず「嗅覚が100万倍良い」という事は、「空気中を漂う匂い分子の

濃度が100万分の1でも嗅ぎ取る事が出来る」という意味です。
「人間が1メートル離れて嗅ぎ取る」事のできる物質を100万メートル

(1,000キロ)離れていても嗅ぎ取る事が出来るという意味ではありません。

また犬が、人間の100万倍強烈に匂いを感じるわけでもありません。

「犬の嗅覚は人間より100万倍よい」という事は、あくまでも「空気中を

漂っている匂い分子の濃度が薄くなった」場合でも「嗅ぎ取る事が出来る」

という意味です。

犬と人間の嗅覚の違いは?

人間や犬は、鼻腔内に嗅上皮(きゅうじょうひ)と呼ばれる粘膜層を持ち

この中に臭いを脳へと伝える嗅細胞(きゅうさいぼう)を有しています。
人間の嗅上皮は、約3~7平方センチメートルでせいぜい1円玉~10円玉程の

面積しかありません。

含まれる嗅細胞の数は500万個程度です。
一方「犬種によって多少の変動はある」のですが犬の嗅上皮は、約150~

390平方センチメートルで人間の50倍以上あります。

これは、1000円札1枚ちょっとの面積に相当します。

含まれる嗅細胞の数は、約2億2千万個と人間を圧倒しています。
また犬に匂いの階層化という特殊な能力があります。

これは、「複数の匂いが交じり合っている」場合でも「個々のにおいを

かぎ分ける事が出来る」という能力です。

たとえば、「犬がカレーライスのにおいを嗅いだ」時にカレーの香辛料の匂いや

その中に含まれるライス・タマネギ・にんじん・じゃがいも等個々の食材の

匂いまでかぎ分ける事が出来ます。

犬種による嗅細胞の数は?

「人間と比較して犬の嗅覚が桁違いに良い」事は確かです。

しかし同じ犬の中で犬種によって嗅覚にかなりの格差があります。

たとえば、以下の通りです。

ダックスフント 1億2500万個

ジャーマンシェパード及びビーグル 2億2500万個

ブラッドハウンド 3億個

鋤鼻器官(じょびきかん/ヤコブソン器官)とは?

犬の嗅覚に鋤鼻器官(じょびきかん/ヤコブソン器官とも言う)という器官が、

あります。

犬は、ここでフェロモンを感じ取ると言われています。

フェロモンの例

・「発情期にある雌犬が発散する」フェロモン

・「母犬が乳の周辺から発散する」鎮静フェロモン

犬の場合大量の神経線維と毛細血管が、存在しています。

なので嗅球の中にヤコブソン器官専用の区画があります。

一方人間の鋤鼻器官は、痕跡程度にしか存在していません。

なので脳に情報を伝達する神経線維や情報処理する為の特別領域は存在していません。
そもそもフェロモンは、極めて低濃度で作用する物質です。

この物質を受け取った動物はある一定の行動に促されます。

・「メスの蛾(ガ)が発散する」性フェロモンに引かれてオスの蛾が4キロ先から飛んで来る。

 

皆さんは、この記事の内容を知っていましたか?

私は、この記事作成を通して嗅覚の倍率の意味等について知れました。

犬の鼻と異常について書こうと思います。

 

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匂いを嗅ぐ時のメカニズムは?犬の嗅覚を高める構造は?

読了までの目安時間:約 5分


 

 

前回は、犬の鼻の形について書きました。

皆さんは、「犬がどうやって匂いを嗅いでるか」

知っていますか?

今回は、匂いを嗅ぐ時のメカニズム等について

書こうと思います。

匂いを嗅ぐ時のメカニズムは?

まず外鼻孔(がいびこう,鼻の穴)を通過した外気は、鼻腔(びくう)と呼ばれる空気の

たまり場に入り込みます。

鼻腔の表面は、嗅粘膜(きゅうねんまく)と呼ばれる粘液上の物質で覆われています。

この粘液に溶け込んだ外界からの臭い物質が、嗅神経(きゅうしんけい)を刺激します。

その後嗅神経で発生した電気信号は、篩骨篩板(しこつしばん)と呼ばれる骨を通過して

嗅球(きゅうきゅう)と呼ばれる脳の部位に達して情報処理されます。
因みにこの嗅球は、人間の場合約1.5グラムです。

犬の場合は、中型犬で6グラム程度です。

脳の大きさに関して人間:犬=10:1なので「もし人間の脳と同じ大きさを持つ程巨大な犬が

いた」場合嗅球の大きさは、60グラムです。

すなわちこれは、人間の40倍に達するという計算です。

犬の嗅覚を高める構造は?

犬の嗅覚は人間より1000倍~1億倍優れています。

「倍率に幅がある」理由は、「嗅ぎ分ける匂いによって犬に得意と不得意がある」ためです。

犬は、一般的に花や自然界に存在しない化学物質等犬にとってどうでも良い匂いに対して鈍感で

動物の発する有機物(ゆうきぶつ,一般的に炭素原子を含んだ物質全般)の匂いに敏感だと

言われています。

つまり犬は、生きて行く上で必要な物に対してより敏感です。
「犬の鼻が持つ」驚異的な嗅覚は、以下に述べる様ないくつかの特殊構造によって

実現しています。

 

・外鼻孔(がいびこう)

これは、いわゆる鼻の穴の事です。

人間や馬や牛等大部分の哺乳類が、円形~楕円形の鼻の穴を持っています。

それに対して犬や猫の鼻の穴の横に切れ目があります。

これは、「鼻をヒクヒクさせて穴を開閉する事により正面からだけでなくサイドから空気を

取り込む事が出来る」という寸法です。

 

・上唇溝(じょうしんこう)

これは、鼻の中央から口にかけて見られる一直線の溝で毛管作用によって常に水分を蓄えていて

匂い分子の吸着に役立っています。

これは、人間で言う人中(にんちゅう)と呼ばれる部分に相当していて人間の場合

何の役にも立っていません。

 

・鼻鏡(びきょう)

これは、鼻の表面にある細かい溝の事です。

溝の中に蓄えた水分が、におい分子を吸着して感度を高めます。

また鼻の中に含まれる温度センサーが気化熱の左右差を感知して

「風がどちらから吹いているのか」を即座に判断します。

鼻の表面にある複雑な線のパターンは、鼻紋(びもん)と呼ばれ人間の指紋の様に犬によって

それぞれ違い個体識別に利用しています。

これの表面は、涙腺(るいせん)と外側鼻腺(がいそくびせん)の分泌物により

いつも湿っています。

その分泌量は、中型犬で1日ペットボトル1本程度(500ml)にまでなります。

また「水分が足りない」時犬は、鼻の頭をペロッと舐める事で水分補給します。

 

なお警察犬や災害救助犬等鼻を生かした仕事に携わる犬の嗅覚は、夏の暑い盛りになると最大で

40%程度落ちるといわれています。

これは、パンティングと呼ばれる口呼吸によって絶えず体温を下げ続けていなければ熱中症に

かかってしまうからです。

 

皆さんはこの記事の内容を知っていましたか?

私は、この記事作成を通して犬の鼻の構造を知れて勉強になりました。

次回は、嗅覚の倍率等について書こうと思います。

 

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