yuki

犬の競り市の管理体制と法規制はどうなっているの?

読了までの目安時間:約 4分


 

 

 

 

前回は、犬の卸売りや競り市の現状について書きました。

今回は、引き続き犬の競り市について書こうと思います。

 

犬の競り市の管理体制はどうなっているの?

犬のせり市の管理体制は、以下の様になっています。

「オークション業者がブリーダーの全数実態調査をして

悪質なパピーミルや繁殖屋を排除する」という事は、

現時点で行われていません。

 

つまり動物取扱業の登録をして入会金さえ払ったら

良心的なブリーダーと悪徳パピーミルの境目が

失くなってしまうという事です。

 

結果として病気の有無より在庫(子犬)を売り捌く事に

重きを置いた低質な繁殖業者が入り込む余地を生んでいます。

 

オークション会場に運ばれてきた子犬や子猫は

鑑定士と呼ばれる人によって目視チェックをされます。

しかしこの鑑定士と呼ばれる人達はほとんどの場合獣医師ではありません。

また極めて短時間で行う為「病気を持った動物がオークション会場内に

入り込む」危険性が常にあります。

 

そして「犬の病気や死亡等の問題があった」場合「それは生産者の

責任ではなく目利きをして購入した小売業者の責任になる」という慣習が

犬の競り市場にあります。

同様に小売店側は、在庫数や予約された犬種等を円滑に仕入れしたい都合上

生産者側にクレームを入れない事を通例としています。

またオークションの業者は、「会員の不利になる情報はなるべく開示しない」

事を習わしにしています。

こうした三者三様の隠蔽体質が、悪徳業者排除の足枷になっています。

 

競り市で売買される子犬の日齢は?問題はないの?

平成20年に環境省によって行われたアンケート調査によるとオークション会場で

売買される犬の内40~44日齢が59%になっています。

しかし40~44日齢は生後6~7週に相当し子犬の性格を形成する上で極めて

重要といわれる社会化期に重なります。

こうした重要な時期に母犬や兄弟姉妹犬から引き離して環境の悪い中に

連れ出してしまう事は、トラウマを形成して性格をゆがめてしまう可能性を

持っていると指摘されています。

 

犬の競り市に対する法規制はどうなっているの?

2012年に制定された法律によって競り斡旋業者に対し以下の様なルールが

定められました。

・競りの実施に当たって当該競りに付される動物を一時的に保管する場合は、顧客の

動物を個々に保管する様に努めなければならない。

・競りの実施に当たって当該競りに付される動物を一時的に保管する場合は、「当該

動物が健康である」事を目視又は相手方からの聴取により確認してそれまでの間

必要に応じて他の動物に接触させない様にしなければならない。

・競りあっせん業者は、「実施する競りに参加する事業者が動物の取引に関する法令に

違反していない」事等を聴取して「違反が確認された」場合その業者を競りに

参加させない様にしなければならない。

・競りにおける動物の取引状況について記録した台帳は5年間保管しなければならない。

 

皆さんは、この記事の内容を知っていましたか?

次回も引き続きペット産業について書こうと思います。

 

タグ :   

トイプードル

犬の卸売りと競り市の現状とは?

読了までの目安時間:約 6分


 

 

 

前回は、犬の繁殖の形態等について書きました。

今回は、犬の卸売りの現状等について書こうと思います。

 

犬の卸売りの現状とは?

卸売(おろしうり)はいわゆるブローカー(仲買人)を指します。

平成20年6月に公正取引委員会事務総局によって公表された

ペット(犬・猫)の取引における表示に関する実態調査報告書の中で

その業務内容について「ブローカーは複数のブリーダーにおける在庫

状況を常時把握して小売業者に情報提供を行い小売業者から注文を

取って該当する生体をブリーダーから仕入れて小売業者に販売する事で

在庫を抱えずに販売を行っている」と報告されています。

しかしその業態は単純ではありません。

そのほとんどがブリーダー業及び小売業を兼業で行っています。

 

平成13年度に環境省によって行われたアンケート調査である犬・猫の

調査結果によると犬(商品)の流れは主に以下の様になっています。

小売からペット飼育者に向かう流れが年間約 23,000 頭です。

生産+小売からペット飼育者に向かう流れが年間約 21,800 頭です。

生産+卸売+小売からペット飼育者に向かう流れは、年間約 21,600 頭です。

生産+卸売からせり市に向かう流れは、年間約 11,000 頭です。

生産+卸売+小売からせり市に向かう流れは、年間約 10,300 頭です。

せり市から小売りに向かう流れ年間約 10,000 です。

せり市から卸売+小売に向かう流れは、年間約 9,500 頭です。

生産+卸売+小売りから小売りに向かう流れは、年間約 8,600 頭です。

この様に商品として犬や猫が、複雑なルートを経巡って

最終的にペット飼育者の元へ届けられています。

 

なおペット業界の舞台裏(WEDGE Infinity)という本によるとせり市・

オークションに参加出来ない業者の代行をしたり何らかの理由で市場に

出入り禁止になった業者の仕入れを代行する卸売業者等がいます。

また「競りが終わった」後に競り市・オークションで売れ残ってしまった

犬猫を二束三文で買い取り転売する業者の存在が指摘されています。

 

犬の競り市の現状とは?

犬の競り市はいわゆるオークションの事を指し出品された商品(犬)を複数業者間で

競り落とすという物です。

平成20年6月に公正取引委員会事務総局によって公表されたペット(犬・猫)の

取引における表示に関する実態調査報告書によると全国に少なくとも15の競り事業者が

存在しています。

その内訳は、株式会社1社と有限会社数社や個人事業者数人です。

最大手としてプリペットが有名です。

この会社は、コンピューターによる最新の競りシステムを売りにしています。

 

競り市(オークション)のビジネスモデルは、会場を提供する代わりに入札に参加する

ブリーダーやペットショップのバイヤーから入会金や年会費や落札金額の手数料を貰う

という物です。

入会金は、2~10万です。

年会費は、2~5万です。

落札金額の手数料は、落札金額の5~8%です。

入札に参加する業者数は平均で300~400です。
また2008年度における犬の流通量に関して全国で約59万5,000頭が生産されていました。

その内ペットオークションへ32万7,250頭である55%通信販売や消費者へ14万8,750頭

である25%小売業者へ10万1,150頭である17%卸売業者へ1万7,850頭である3%が流れる

という内訳になっています。

 

つまり日本国内で流通している犬の実に半数以上が、オークションを経由しているという

計算になります。

 

環境省によって公表されている移動販売・インターネット販売・オークション市場についてで

主に以下の様な問題点が指摘されています。

・「落札者に対して繁殖者情報が与えられない」為にトレーサビリティーの確保が

 困難である。

・「犬が会場内で感染症にかかる」事がある為に感染症対策に特段の注意をしなければならない。

・「病気をもった状態の動物が売買された」場合後の店頭販売等においてその旨を購入希望者に

 「十分な説明がなされない」状態で販売されるおそれがある。

 

トレーサビリティ(traceability)は、物品の流通経路を生産段階から最終消費段階あるいは

廃棄段階まで「追跡が可能である」状態を言います。

日本語でトレーサビリティは追跡可能性(ついせきかのうせい)と言います。
ペットのトレーサビリティと言う場合は、「一体誰が繁殖したのか?」や「親犬はどういった血筋か?」

や「犬はどういった環境で生まれて育ったか?」等の情報を「消費者である飼い主が全て入手できる」

状態を言います。

 

皆さんはこの記事の内容を知っていましたか?

次回も引き続きペット産業に関する事について書こうと思います。

 

タグ :  

トイプードル