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狼爪(ろうそう)って何?切除対象の犬種や目的は?

読了までの目安時間:約 3分


皆さんは、狼爪(ろうそう)について知っていますか?

狼爪は、犬の足に痕跡的についていて犬の前足及び

後足の内側に生えていて地面と接触しない指第一指(親指)

の事です。

一般的に前足の狼爪は、骨格と筋肉または神経や血管等を

有する他の指と同様の構造をしています。

後足の狼爪は、骨格を持たず何らかの結合組織で

ぶら下がっているだけの状態です。

更に狼爪は、ボクサーの後足の様に犬種によって退化して

生まれ付き無い場合すらあります。

今回は、そんな狼爪の切除について書こうと思います。

狼爪切除の目的は?

狼爪切除の目的は、医学的な目的と美容目的の2種類です。

 

・医学的な目的とは?

 狼爪は、放置しておくと伸びた爪で体の一部を引っかいたり

 爪を絨毯等に引っ掛けて裂けてしまいます。

 そうすると犬が、怪我をしてしまいます。

 そして「犬が成長してからこういう怪我を負う」場合

 治るまでに長い期間がかかり犬に無用な苦痛を与えてしまいます。

 なので「犬が狼爪に怪我を負わない様に子犬の頃にあらかじめ

 狼爪を切除する」事が医学的な目的です。

 

・美容目的とは?

狼爪切除の美容目的は、犬の容姿を犬種標準(スタンダード)に合わせる事です。

狼爪切除すべき犬種とすべきでない犬種とどちらでも良い犬種は?

♦狼爪切除すべき犬種

パグ・ボーダーコリー・ミニチュアダックスフント・ジャーマンシェパード・

シベリアンハスキー・シェットランドシープドッグ・ヨークシャーテリア・

ミニチュアピンシャー・ウェルシュコーギーペンブローク・ウェルシュコーギーカーディガン

 

♦狼爪切除すべきでない犬種

ブリアード・グレートピレニーズ

 

♦狼爪切除してもしなくても良い犬種

トイプードル・パピヨン・ポメラニアン・チワワ・フレンチブルドッグ・ゴールデンレトリバー・

狆(ちん)・柴犬・シーズー・ウエストハイランドホワイトテリア・ダルメシアン・

イタリアングレーハウンド

狼爪切除はどの様に行われるの?

犬の狼爪切除は、一般的に生後2~5日の子犬に対して麻酔なしで行われます。

 

皆さんは、この記事の内容を知っていましたか?

私は、この記事の内容を初めて知りました。

次回は、狼爪切除に対する各国の対応について書こうと思います。

 

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トイプードル

断耳の目的は?断耳される犬種は?

読了までの目安時間:約 4分


 

 

皆さんは、耳の無い犬を良く見掛けると思います。
しかし犬は、本来耳を持っています。
「人間が断耳(だんじ)をする」事で耳の無い犬が
生まれます。
今日は、そんな断耳の事について色々書こうと思います。

断耳の目的は?

断耳の目的は、過去と現在で違います。

過去の断耳の目的は、「狩猟犬や牧畜犬と熊や狼等の外敵が争った」時に「犬が噛み付かれて

致命傷を負わない様にする」事でした。

また「犬同士が争う」見世物である闘犬用の犬や「犬と熊が戦う」見世物である

ベア・ベイティング用の犬や「犬と牛が戦う」見世物であるブル・ベイティング用の犬等は、

同じ理由で断耳の対象となっていました。

当時の断耳は、6週齢くらいの子犬によく研いだ刃物でキツネの様に先のとがった形状に

したりクマの様に丸みを帯びた形状に整形したりして行いました。

あるいは、生まれたての頃に耳を手でねじり切るという荒っぽい方法もありました。

この場合頭部に耳がまったく残りませんでした。

耳の穴がじかに観察出来る様な状態になりました。
因みに断耳は、1678年にフランスのジャン・ド・ラ・フォンテーンによって著された

Fablesの中において文献に登場しました。

なので歴史の古さがうかがえます。

現在の断耳の目的は、犬を犬種標準に合わせる事です。

現在でも犬種によっては、惰性的(だせいてき)に断耳を行います。

一部の人は、断耳する事で感染症を予防したり犬の聴覚を高めると主張しています。

しかしこの主張に明確な統計や医学的な根拠はありません。

また一部のブリーダーは「断尾や断耳はその犬種の完全性と美しさを実現する為に

必要である」という考え方を信奉しています。

しかし2016年に行われた調査で「断耳した犬が高い攻撃性と支配性を持ち遊び好きでなく

魅力に乏しい」と評価される可能性が、高いと指摘されました。

またこの調査で「断尾や断耳を施された犬の飼い主は攻撃的で人としての温かみを持っておらず

ナルシストである」と評価される傾向がありました。

つまり完全性や美しさの為に行っているはずの断耳手術が、逆に犬の魅力を引き下げています。

断耳される犬種は?

断耳される犬種は次の通りです。

・ミニチュアシュナウザー(Miniature Schnauzer)

・スタンダードシュナウザー(Standard Schnauzer)

・ジャイアントシュナウザー(Giant Schnauzer)

・ミニチュアピンシャー(Miniature Pinscher)

・ドーベルマン(Doberman)

・グレートデーン(Great Dane)

・ボクサー(Boxer)

・ブービエデフランダース(Bouvier Des Flandres)

・アーフェンピンシャー(Affenpinscher)

・マンチェスターテリア(Manchester Terrier)

・ボストンテリア(Boston Terrier)

・ブリュッセルグリフォン(Brussels Griffon)

・ナポリタンマスティフ(Neapolitan Mastiff)

 

皆さんは、この記事の内容を知っていましたか?

私は、この記事の内容について初めて知りました。

次回も断耳についてもう少し詳しく書こうと思います。

 

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トイプードル

断尾の目的と方法や断尾される犬種は?各国の断尾の対応は?

読了までの目安時間:約 14分


 

 

皆さんは、尻尾の無い犬を良く見掛けると思います。
しかし犬は、本来尻尾を持っています。
「人間が断尾(だんび)をする」事で尻尾の無い犬が
生まれます。
今日は、そんな断尾の事について色々書こうと思います。

断尾の目的は?

断尾の目的は、医学的な目的と美容目的の2つです。

医学的な目的で断尾を行うという事は、健康面に対する配慮から断尾を行うと言う事です。

例えば以下の通りです。

猟犬は、しっぽを左右に振りながら深い茂みや藪の中を移動すると途中でとげの付いた

植物等に接触して擦り傷を作りそこから何らかの感染症にかかってしまいます。

また牧羊犬は、家畜の群れを統率する際に牛や馬や羊にしっぽを踏みつけられて怪我を

負ってしまいます。

そしてしっぽは、解剖学的に肛門の近くにある事からウンチで不衛生になります。

美容目的で断尾を行うという事は、犬種標準に犬の姿を合致させる為に断尾する事です。

慣習的に断尾される犬種は?

・エアデールテリア(Airedale Terrier)

・アメリカンコッカースパニエル(American Cocker Spaniel)
・シルキーテリア(Silky Terrier)

・オーストラリアンシェパード(Australian Shepherd)
・オーストラリアンテリア(Australian Terrier)

・ブービエデフランダース(Bouvier des Flandres)
・ボクサー(Boxer)

・ブラッコイタリアーノ(Bracco Italiano)

・ブリタニー(Brittany)
・クランバースパニエル(Clumber Spaniel)

・コッカースパニエル(Cocker Spaniel)

・ドーベルマン(Dobermann)

・イングリッシュスプリンガースパニエル(English Springer Spaniel)
・フィールドスパニエル(Field Spaniel)

・ジャーマンショートヘアードポインター(German short-haired pointer)
・ジャーマンワイアーヘアードポインター(German wire-haired pointer)
・ジャイアントシュナウザー(Giant Schnauzer)
・ブリュッセルグリフォン(Griffon Bruxellois)
・ハンガリアンビズラ(Hungarian vizsla)
・アイリッシュテリア(Irish Terrier)
・ジャックラッセルテリア(Jack Russell Terrier)
・ケリーブルーテリア(Kerry Blue Terrier)
・キングチャールズスパニエル(King Charles Spaniel)
・レイクランドテリア(Lakeland Terrier)
・ミニチュアピンシャー(Miniature Pinscher)
・ミニチュアプードル(Miniature Poodle)
・ミニチュアシュナウザー(Miniature Schnauzer)
・ナポリタンマスティフ(Neopolitan mastiff)
・ノーフォークテリア(Norfolk Terrier)
・ノーリッチテリア(Norwich Terrier)
・オールドイングリッシュシープドッグ(Old English Sheepdog)
・パーソンジャックラッセルテリア(Parson Jack Russell Terrier)
・ウェルシュコーギーペンブローク(Welsh Corgi Pembroke)
・ピンシャー(Pinscher)
・ロットワイラー(Rottweiler)
・ロシアンブラックテリア(Russian Black Terrier)
・スキッパーキ(Schipperke)
・スタンダードシュナウザー(Standard Schnauzer)
・シーリハムテリア(Sealyham Terrier)
・スムースフォックステリア(Smooth Fox Terrier)
・ソフトコーテドウィートンテリア(Soft-coated Wheaten Terrier)
・スパニッシュウォータードッグ(Spanish Water Dog)
・スタンダードプードル(Standard Poodle)
・サセックススパニエル(Sussex Spaniel)
・トイプードル(Toy Poodle)
・ワイマラナー(Weimaraner)
・ウェルシュスプリンガースパニエル(Welsh Springer Spaniel)
・ウェルシュテリア(Welsh Terrier)
・ワイアヘアードフォックステリア(Wire-haired Fox Terrier)
・ヨークシャーテリア(Yorkshire Terrier)

断尾はいつどの様に行われるの?

断尾は、結紮法(けっさつほう)や切断法(せつだんほう)で

生後2~5日程度の子犬に対して「知覚が発達していない」

「生後間もない子犬は痛みに対して鈍感である」という前提で

ブリーダーや獣医師の手によって麻酔なしで行われます。

結紮法(けっさつほう)は、しっぽをゴムバンドで

きつく締め付けて血流を遮断して結び目以降の組織を

壊死(えし)させて自然に脱落させる方法です。

およそ3日でしっぽが脱落します。

切断法(せつだんほう)は、外科的にメスやはさみ等でしっぽを

任意の場所で切り落とす方法です。

断尾のメリットとデメリットは?

メリット

・犬が犬種標準(スタンダ-ド)に近付く。
・尾に糞が付かなくなる。
・長い尾を気にして自分の尾を噛んで傷つけてしまう事が防げる。

 

デメリット

・平衡感覚や身体能力がしっぽを保持している犬に比べてない。

・犬が非社会的かつ攻撃的になる。

断尾に対する各国の対応は?

断尾に対する反対姿勢は、ヨーロッパ > アメリカ > 日本です。

◊ヨーロッパ

ヨーロッパにおいてペット動物の保護に関する欧州協定(The European Convention for

the Protection of Pet Animals)によって断尾の廃絶が推奨されています。

これは「断尾は犬に苦痛を与えるだけでまったく無意味な手技であり残酷な改造である」

という認識に根ざしています。

しかし協定に絶対的な強制力はありません。

これは、断尾を禁ずるかどうか最終的に署名国の判断に任せるという「裁量権が与えられた」

状態です。

ヨーロッパで断尾を禁じている代表国のリストは以下の通りです。

・イギリス(北アイルランド除く)
・エストニア
・オーストリア
・オランダ
・キプロス
・スイス
・スウェーデン
・チェコ
・デンマーク
・ドイツ
・ノルウェイ
・フィンランド
・ベルギー
・ポルトガル
・ルクセンブルグ
ヨーロッパの中で特にイギリスは、動物福祉法2006(Animal Welfare Act 2006)を

制定する事により従来の動物関連法案を統廃合すると同時に美容目的での断尾を厳しく

制限しました。

また、イギリスの獣医師を養成する王立大学であるRoyal College of Veterinary

Surgeonsで1992年11月に行われた倫理ガイダンスで「医療目的以外で行われる断尾は

極めて不当な解剖であり到底容認出来ない」と明言した上で会員となっている獣医師達に

断尾を引き受けない様に促しています。

 

◊アメリカ

犬種標準を統制しているアメリカン・ケンネルクラブ(AKC)は断尾に関して以下の

様な正式な声明文を発表しています。
アメリカンケンネルクラブは、ある種のスタンダードで記述されている様な断耳等に関して

犬種の特徴を定義づけたり保存したりする上であるいは犬の健康を促進する上で容認しうる

慣習だと考えます。

ただし適切な獣医学的なケアはなされるべきでしょう。
上記した通りAKCは断尾に対して容認の姿勢を示しています。

それに対して以下はAVMA(全米獣医師協会)の正式な声明文です。
全米獣医師協会は、美容だけを目的とした断尾等に異を唱え犬種標準から断尾等の記述を

削除する事を求めます。
この様にアメリカ国内で利害の対立するアメリカン・ケンネルクラブと全米獣医師協会同士が、

互いの主張をぶつけあっている状況です。

ちなみにアメリカ全土で750以上の病院を持つ大手の動物病院チェーン

Banfield Pet Hospitalは、独自の見解から全ての診療所における断尾手術を禁止しています。
国家レベルでニューヨーク州やバーモント州等一部の州は断尾を違法化しようという動きを

見せています。

しかし全米のほとんどの州は「未だに断尾が無規制である」状態です。

なのでイギリスを始めとするヨーロッパ諸国に比べるとやや対応が立ち遅れています。

 

◊日本

日本において犬種標準を統制しているジャパン・ケンネルクラブ(JKC)は、AKC同様

断尾に対して反対の姿勢を見せていません。

しかしジャパン・ケンネルクラブ(JKC)は、犬種標準書内で断尾に関する記述に若干の改正を

加えています。

一方国家レベルで断尾等は、動物に関連する法令としてある動物の愛護及び管理に関する法律

(動物愛護法)で以下の様に書かれています。

・二条

「動物が命ある物である」事に鑑み誰もが、動物をみだりに殺したり傷つけたり苦しめたりしない

様にするのみでなく人と動物の共生に配慮しつつその習性を考慮して適正に取り扱う様に

しなければならない。

・十一条

飼育者の都合等で行われる断尾・断耳等の美容整形あるいは声帯除去術や爪除去術は、

動物愛護・福祉の観点から好ましい事ではない。

従って「獣医師が飼育者から断尾・断耳等の実施を求められた」場合に動物愛護・福祉上の問題を

含めてその適否について飼育者と十分に協議して安易に行わない事が望ましい。

しかし最終的にそれを実施するか否かは、飼育者と動物の置かれた立場を十分に勘案して

判断しなければならない。

また2012年11月に一般社団法人日本小動物獣医師会に在籍する獣医師3,878人に対して美容を

目的とした断尾の実施状況についてアンケート調査が行われました。

その結果回答率は9.2%(357人)でした。

その中で断尾を実施している人が237人(66.6%)でした。

そして実施していない人が119人(33.4%)でした。

またこのアンケートによって得られた断尾を実施した理由は以下の通りでした。

・繁殖者や飼い主の依頼(42.7%)
・犬種標準としての必要性(14.0%)
・疼痛が少ない(13.4%)
・販売や流通を有利にさせる(11.5%)
・獣医師側の理由(5.1%)
・健康管理のための必要性(3.2%)
・断ると飼い主が行う(3.2%)
・その他(7.0%)

「疼痛が少ない」という考えが、いったい何に基づいているのか不明です。

「痛みのリアクションをあまり見せなかった少数の実例から世界中に存在している約5億頭全ての

犬は尻尾を切っても痛みを感じない」と拡大解釈している可能性があります。

「断尾が販売や流通を有利にさせる」という回答は、「テレビや雑誌や犬種図鑑等で

よく見かける犬の姿と同じでなければ子犬の売れ行きが悪くなる」という現象の事を

言っています。

獣医師側の理由に「断尾が麻酔なしで行える」や「手技が簡便である」等が含まれます。

「子犬の痛覚は鈍感であり尻尾を切り落として構わない」という極めて安易な思い込みを

抱いている事が伺えます。
もし「深い思慮をせず単なる惰性で断尾を行っている獣医師がいる」としたら彼らは、

「日本獣医師会が掲げる」獣医師の誓い-95年宣言を今一度思い出して良識ある社会人として

人格と教養を一層高めて専門職としてふさわしい言動を心がけるや獣医学の最新の知識の吸収と

技術の研鑽や普及に励み関連科学との交流を推進するという項目を順守しなければなりません。

 

皆さんは、この記事の内容を知っていましたか?

私は、この記事の内容を通して「断尾が必要かどうか?」を考えさせられました。

皆さんもこの記事を通して「断尾が必要かどうか?」を考えてみて下さい。

次回は、断耳(だんじ)について詳しく書こうと思います。

 

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トイプードル

犬種標準の役割や弊害を知っていますか?

読了までの目安時間:約 9分


皆さんは犬種標準って知っていますか?

犬種標準は、文字通り犬種毎に定められた

標準的な容姿に関する規定です。

これは、別名でスタンダードと呼ばれます。

しかしその内容は、「人間が恣意的

(しいてき=思い付きのまま実行する)に

決めた」物といって過言ではありません。

今回は、犬種標準の役割と弊害等について

書こうと思います。

犬種標準の役割は?

犬は、犬種という一定の決まりによって分類されます。

「この決まりがない」場合犬は、黒い犬等という漠然とした

表現しか出来ずドーベルマン等具体的なイメージを伴う

ピンポイントな表現を出来ません。
犬種は、具体的に犬種標準と呼ばれる見た目に関する細かな

決め事によって定義されます。

こうする事でたくさんいる犬は、分類しやすくなります。

またこうする事で私達は、犬を呼称しやすくなって

あらゆる場面でコミュニケーションを円滑に進められます。

犬種標準の弊害は?

犬種標準は、体の各部に至るまで細かく規定されます。

しかしこうした人間の都合による好き勝手な取り決めに対して

眉をひそめる人が、います。

例えば科学者のスティーブン・ブディアンスキー氏は、

著書「犬の科学」の中で犬種標準の事を以下の様に述べています。
犬種標準は、ひどく恣意的で無原則で2~3年ごとに変更される事

自体一種のインチキであり少なくとも非常に自由裁量的である事を

正直に示している。それはほかのほとんどの分野に比べてひどい。

犬種登録協会はまず適当な標準を作りそれに基づいてチャンピオン犬と

そうでない犬の差をつける。

そして犬種標準を作った同じ人々が、繁殖業者でありその標準に合った犬を

繁殖する。

「自分達が繁殖した」犬をこうして犬種標準に適合した犬を求める人々に

売りつけられる。

 

犬種標準の中で断尾(だんび)や断耳(だんじ)や狼爪(ろうそう)の切除を

標準としている犬種が、あります。

断尾・断耳は、文字通り耳と尾を人為的に切り落とす事です。

狼爪切除は、前足や後足の親指を意図的に切除する事です。

皆さんは、これらの整形手術を必要だと思いますか?

私は、これらの整形手術を必要だと思いません。

 

犬種標準は、犬の外見的な特徴を規定する物でその犬の内面性を証明してくれる

保証書ではありません。
ペットショップで犬を購入する人の多くは、「その犬が血統書付である」という点を

重視しています。

しかし「その犬が血統書付きである」という事は、「その犬が犬種標準で定める容姿に

近い」という事を意味しているに過ぎません。

犬の性格形成に大きな影響を及ぼしている物は、生後12週までの社会化期と呼ばれる

時期における子犬の生育環境であり「その犬が血統書付きである」事や犬種標準に

近いという字面(じづら)のステータスではありません。
衝動的に犬を購入して無駄吠え等の問題行動に愛想をつかして最終的に保健所や

動物愛護センターに飼育放棄という形で犬を持ち込む人が、依然として後を絶ちません。

そういう人達は、心のどこかで犬種標準や血統書の中に犬の性格や行儀の良さに関する

保証を含んでいると思い込んでいます。

 

またノーベル賞を受賞した動物学者コンラート・ローレンツ氏は、人イヌにあうという本で

以下の様に言っています。

私は、犬の将来に純粋な関心を持っている飼い主の方々に質問を呈したい。

体の作りの点で流行のヘア・ドレッシングの成果と言うべき均整の取れた犬より格好の悪い

忠実で勇気のある犬の子をたった一回だけでも育ててみる事は、試みるだけの価値を

持っているとお考えになりませんか?

 

「犬種標準の存在が犬の遺伝病の温床となっている」という側面は、残念ながら否定できません。
一般の人は、犬種標準に近い血統書付きの犬を好む傾向にあります。

犬の繁殖を手がけるブリーダーの多くは、趣味で繁殖をやっているわけではありません。

なので彼らは、生活費を稼ぐ為にある程度大衆に迎合しなければなりません。

しかし一部の心無い悪質なブリーダーの中に犬種標準に近い外見を求めて親と子や兄弟姉妹同士の

近親交配をして手っ取り早く犬種標準に近づけてしまう者が、います。
「人間界で近親交配が多くの国で禁止されている」理由は、同義的な問題以前に「病気や身体的な

欠陥等生活に支障をきたす遺伝子が発現する」という「危険性が高まる」事を長い歴史の中の

経験則(けいけんそく)として知っている為です。

しかし商品として扱われる事の多い犬の場合そうした暗黙の前提が、

いつの間にか無視されてます。

結果的に犬種固有の遺伝病へと繋がってしまったという歴史があります。
「金儲けを優先して犬の健康を後回しにしているブリーダーがいる」事や「その犬が血統書付きで

犬種標準に近い」という事は「外見を重視して近親交配されている可能性がある」事や「血統書と

その犬が同一の物であるかどうか」を「消費者側が確認出来ない」事等犬を飼う側で

気を付けるべき点は、多々あります。

 

2008年8月にイギリスの放送局BBC1は 「Pedigree Dogs Exposed」

(邦題/イギリス 犬達の悲鳴~ブリーディングが引き起こす遺伝病~)というショーの為に

飼育された一部の犬を追ったドキュメンタリーをテレビで放送しました。

この番組をきっかけとして犬種標準を決定しているイギリスケンネルクラブに対する批判が、

高まりました。

結果としてこれは、「イギリスケンネルクラブが長期目標としてすべての血統基準の見直しを行う」

という動きにまで発展しました。
番組内で無理な繁殖によって生じた遺伝病としてざっと以下の様な物が取り上げられています。
・キャバリア・キングチャールズ・スパニエル
僧坊弁狭窄症や脊髄空洞症
・ボクサー
てんかん発作
・ローデシアンリッヂバック
脳脊髄膜に穴が開いている
・パグ
膝蓋骨脱臼

脊柱側わん症
・ラサアプソ
呼吸器系の問題
・ブルドッグ
顎の不正咬合
・バセットハウンド
関節炎を高確率で発症する

 

また犬種維持に関わるケンネルクラブやブリーダーの問題として以下の様な点が

指摘されています。
・ブリーダーが、犬種標準に合っていない子犬の間引きを奨励する。
・ブリーダーが、犬種を維持する為に親子の近親交配を奨励する。
・ブリーダーが、「近親交配の結果遺伝病が高確率で発現する」と分かっていて放置する。
・ケンネルクラブは、犬種登録テストで見た目の審査を行い健康テストを行わない。
・遺伝病を持つ親で交配を繰り返して子孫に遺伝病を広めて悪びれないブリーダーがいる。

トイプードルの犬種標準は?

容姿:優雅で気品に富んでいてスクエアの体構でよく均整を取れている。

  (スクエア→体長=体高)
鼻:色はブラックである。アプリコットやブラウン系の毛色のトイプードルの色はレバーである。
マズル:長く真っ直ぐで美しく脱の下にわずかな彫を持ち力強い。
唇:色はブラック。アプリコットやブラウン系の毛色のトイプードルの色はレバー。

  引き締まっている。
目:適度に離れて付きアーモンド型である。
耳:目の高さまたは目よりもやや低い位置に付き頭部にぴったり沿って垂れ厚い。
毛:比較的堅く非常に豊富なカーリ-・コート(巻き毛)やコーデッド・コート(縄状毛)が

  密生している。
毛色:きれいな一色毛である事を理想とする。

   ブラック・ホワイト・ブルー・グレー・ブラウン・アプリコット・クリーム・シルバー・

   ベージュ・レッド等がある。同色内の濃淡がある。カフエ・オ・レ色はブラウン系色の中に

   含まれる。

 

皆さんは、この内容を知っていましたか?

犬を飼おうと思っている人は、この記事の内容を参考に犬を選んで下さい。

次回は、血統書について書こうと思います。

 

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トイプードル