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ヨーロッパ諸国でノーキルポリシーを実践している団体とは?

読了までの目安時間:約 6分


 

 

 

今まで4回続けてアメリカでノーキルポリシーを実践している

団体について書きました。

今回は、ヨーロッパ諸国でノーキルポリシーを実践している

団体について書こうと思います。

 

ヨーロッパ諸国でノーキルポリシーを実践している団体とは?

・RSPCA

RSPCA は、英語で The Royal Society for the Prevention of Cruelty to Animals の略で

日本語で英国動物虐待防止協会です。

この団体は、1824年にロンドンで設立されました。

その時の会員はわずか22名でした。

「1840年にヴィクトリア女王の認可がこの団体に下りた」後団体名に Royal が付き現在の

RSPCA と名乗る様になりました。
この団体は、ロビー活動(政治家に対する働きかけ)に熱心で1835年に成立した

動物虐待防止法や1876年に成立した動物実験統制法や1911年に成立した動物保護法や

2006年に成立した動物福祉法に影響を及ぼしました。
この団体は管轄を5つの地区(Region)に分割してさらにその下にグループ(Group)という

サブクラスを設けて効率的に活動しています。

 

活動の拠点となる主な機関は以下です。

◊ナショナルコントロールセンター

一般市民の中にいるメンバーから通報を受け取り最寄りの調査員に調査依頼を出す

RSPCAセンター

様々なケガや病気をもつペットや家畜動物の世話をしたりボランティアをつのり

動物にとって一番よいと思われる環境作りや飼い主探しに取り組んでいる

◊野生動物センター

病気等をした野生動物を世話して元の環境に無事戻れる様にしている

◊病院

動物に対して医療サービスを行う

◊支部

動物達に適した飼い主を見つけたりマイクロチップや動物の治療や避妊去勢手術等の

アドバイスを提供したりペットショップの経営に携わる

 

・Dog Trust

Dog Trust は、日本語でそのままドッグトラストです。

この団体は、1891年に創立されたイギリスの慈善団体です。

団体の名称は、National Canine Defence League でした。

しかしこの名称は、2003年に現在の名称である Dog Trust に改称されました。

大きな特徴は、支援の対象を犬に限定している点です。

因みにこの団体のスローガンは、以下です。

♠犬はクリスマスのためではなく人生を豊かにする為に存在している

♠ドッグトラストは、決して健康な犬を殺さない

 

この団体は、こうしたスローガンを実現する為に主に以下の様な活動を行っています。

♣捨てられた犬の再トレーニング

♣里親探し(リホーミング)

♣マイクロチップの普及

♣不妊手術の実施

♣断尾や不要な安楽死に対する抗議運動

♣クルーエルティフリードッグの推薦

 クルーエルティフリードッグは、英語で cruelty-free dog 日本語で虐待のない

 環境で生み出された犬です。

 この言葉は、動物の福祉を無視した環境で大量繁殖させるパピーミルや

 バッテリファーミングに対抗する考え方として生み出されました。

♣チャリティイベントの開催

 

・Tierheim

ティアハイム(Tierheim)はドイツ国内にある動物保護施設の総称です。

 ドイツ語の Tier と heim は、日本語でそれぞれ動物と家を意味します。

ドイツにおける動物の保護施設の歴史は古いです。

1800年代中ごろに既に動物の保護施設の原型が出来上がっていました。
その中で最大の施設が首都ベルリンにあるティアハイム・ベルリンです。

総面積16万平方メートル(サッカーフィールド38面分)の広大な敷地内に約1,500匹の

動物が暮らしています。
しかしこの団体は、引き取った動物を無条件で保護し続けるサンクチュアリではなく

分類上ノーキルシェルターです。

よって「死期が近い」病気を持っている場合や攻撃性を始めとする極度の行動障害を

持っている場合は、安楽死の対象となります。

一方で性格面や健康面において問題ないと判断された動物に関して「里親が見つかる」まで

その動物は半永久的に保護されます。
施設にかかる一日の経費は約1,100~1,900ユーロ(約15~27万円)でそのほとんどを

1万5千人いる会員による寄付金によって賄われるといいます。
2005年の統計によるとこのティアハイム・ベルリンに収容された動物の合計は10,138匹でした。

養子縁組率は約98%でした。

具体的に言うと1,781頭の犬や4,713匹の猫や2,591匹のウサギ等の小動物や621羽の鳥や

140匹の爬虫類が新しい家族の元へ引き取られて行きました。

 

皆さんは、これらの団体について知っていましたか?

次回は、日本のペット産業の業種等について書こうと思います。

 

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トイプードル

犬歯(けんし)切断に対する各国の対応は?

読了までの目安時間:約 4分


前回は、犬歯(けんし)切断のきっかけ等について

書きました。

今回は、犬歯(けんし)切断に対する各国の対応について

書こうと思います。

犬歯切断に対する各国の対応は?

・ヨーロッパ

ヨーロッパにおいてペット動物の保護に関する欧州協定

(The European Convention for the Protection of Pet

Animals)によって犬歯抜歯の廃絶が推奨されています。

以下は同協定・第10項からの抜粋です。

単にペットの外見を変えるだけで治療的な目的を

もたないような外科手術は禁止されるべきである。

特に断尾や断耳や声帯切除や猫爪の切除や牙の抜歯は

禁止すべきである。
「これらの禁止事項に例外がある」とするならば医学的な理由や

「当該ペット動物の利益を考慮して獣医が手術を必要と認めた」時や

繁殖制限する時のみに限る。

「動物が多大なる苦痛を味わう」様な手術を行う際は、獣医本人

もしくは獣医立会いの下麻酔をかけて行わなければならない。

「麻酔が必要とされない」手術は、国家資格を有する者のみ出来る。

規定内では、犬歯切断を意味するdisarmingではなく犬歯抜歯を

意味するdefangingが用いられています。

また協定に強制力はありません。

なので犬歯切断を禁止するかどうかは、最終的には署名国の裁量に

ゆだねられています。

 

・アメリカ

アメリカで全米獣医師協会(American Veterinary Medical

Association)が、犬歯抜歯及び犬歯切断に対して反対の姿勢を

明言しています。

以下はAVMAによる正式な声明文です。

全米獣医師会は、霊長類や肉食動物の健康な犬歯を医療目的以外で

削ったり抜いたりする事に異議を唱えます。

残った歯を用いて咬傷事故を起こす危険は依然として残っています。

問題の根本的な原因が放置されたままになってしまいます。

また口腔内を病的な状態に悪化させる可能性があります。

怪我を最小限に抑える為の代替案は、行動の評価と矯正や

環境エンリッチメントやグループ構成の最適化や飼育環境・

ハンドリングの改善等です。
この様に全米獣医師会は明確に犬歯切断に対して反対の姿勢を示しています。

しかし他の団体は、犬歯切断に対して賛成・反対の姿勢のどちらも示していません。

なので犬歯切断を実際に行うかどうかは、最終的には獣医師の判断に掛かっています。

また犬歯切断を禁止する法律や州法は、今の所存在していません。

 

・日本

日本の犬歯切断に対する対応は、断尾や断耳や声帯切除や狼爪切除に対する対応と同じです。

 

皆さんはこの記事の内容を知っていましたか?

私は、この記事作成を通して犬歯切除に対する各国の対応について学べて勉強になりました。

犬の鼻の形について書こうと思います。

 

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トイプードル

狼爪(ろうそう)切除に対する各国の対応は?

読了までの目安時間:約 4分


 

 

 

前回は、狼爪(ろうそう)切除の目的等について書きました。

今回は、狼爪切除に対する各国の対応について書こうと

思います。

狼爪切除に対する各国の対応は?

♦ヨーロッパ

ヨーロッパにおいてペット動物の保護に関する欧州協定

(The European Convention for the Protection of Pet Animals)が

あります。

それに以下の様な記述があります。

 

単にペットの外見を変えるだけで治療的な目的を持たない様な外科手術は

禁止されるべきである。

特に断尾や断耳や声帯切除や猫爪の切除や牙の抜歯は禁止されるべきである。
「これらの禁止事項に例外がある」とすれば、医学的な理由や当該ペット動物の

利益を考慮して「獣医が手術を必要と認めた」時及び繁殖制限する時のみに限る。

「動物が多大なる苦痛を味わう」様な手術を行う際は、獣医本人もしくは

獣医立会いの下麻酔をかけて行わなければならない。

麻酔を必要としない手術は、国家資格を有する者のみ行える。

 

この様に狼切除に関する記述は、この協定にありません。

 

更に「動物福祉に関する法律が整っている」イギリス国内においてさえ条件付で

狼爪切除が容認されています。

 

たとえばイギリスにおいて獣医師を育成するRCVS(Royal College of

Veterinary Surgeons)のアドバイスノートによると以下の様な記述が見られます。

 

・Veterinary Surgeons Act 1966(獣外科法1966)
「子犬の目が開く」前であれば18歳以上の国民は、誰でも狼爪切除してよい。

ただし「子犬の目が開いた」後は、獣医師によって狼爪切除を行われなければならない。

 

・Animal Welfare Act 2006(動物福祉法2006)
「子犬の目が開く」前であれば、麻酔をかけずに狼爪切除を出来る。

ただし「子犬の目が開いた」後は、麻酔をかけて狼爪切除を行わなければならない。

 

アメリカ

狼爪切除を容認するアメリカンケンネルクラブとそれに反対するHSVMAと態度を

保留しているAVMAという図式があります。

なので徐々に狼爪切除は、禁止の方向に向かっています。

しかし具体的に明文化された法律は今の所アメリカ国内にありません。

 

日本

日本の狼爪切除に対する対応は、断尾や断耳に対する対応と同じです。

 

皆さんは、この記事の内容を知っていましたか?

私は、この記事作成を通して狼爪切除に対する各国の対応について学べて勉強になりました。

次回は、犬歯切断の目的等について書こうと思います。

 

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トイプードル

声帯切除手術のリスクや副作用は?声帯切除に対する各国の対応は?

読了までの目安時間:約 7分


 

 

 

前回は、声帯切除の目的等について書きました。

今回は、声帯切除のリスク等について書こうと思います。

声帯切除手術のリスクや副作用は?

 

声帯切除のリスクや副作用は、次の通りです。

 

♦循環器障害等の麻酔の副作用が起こる。
♦「麻酔が切れた」後に痛みがある。
♦犬が傷口から感染症にかかる。
♦出血が起きる
♦手術痕の再生(また声が出てしまう)
♦瘢痕化(繊維が過剰に再生してごわごわになる)した組織が

 気道をふさいでしまう。

 

犬は、手術後傷ついた声帯で吠え立てようとします。

すると傷口が悪化して上記した瘢痕化や手術痕再生のリスクを高めます。

結果としてせっかく手術しても依然として「声が出せる」状態に

戻ってしまうという事が十分に考えられます。
なので手術の成功は、獣医師の腕だけではなく「傷口が治癒する」までの間

いかにして犬をおとなしくさせておくかという飼い主側の努力にある程度

依存しています。

声帯切除に対する各国の対応は?

 

ヨーロッパ

ヨーロッパ諸国の声帯切除に対する対応は、断尾や断耳に対する対応と同じです。

 

♦アメリカ

アメリカにおいて州によって声帯切除に対する対応は、まちまちです。

たとえばニュージャージー州で医学的な目的以外で声帯切除手術が州法で禁止されています。

またオハイオ州で2000年8月にロバート・タフト知事によって声帯切除手術禁止法が、

法制化されました。

2009年2月にマサチューセッツ州で声帯切除の禁止法が提起されました。

それが2010年4月に州法として成立しています。

2011年にニューヨーク州のワーリック市とロードアイランド州の政令により声帯切除手術が、

禁止されました。

 

またアメリカ国内に存在する動物関連団体のリアクションは以下です。

 

◊全米獣医師会(AVMA)
全米獣医師会(The American Veterinary Medical Association)は「無駄吠えに対する

行動矯正を施してもなお問題が改善されない」場合に限り資格を得た獣医師が声帯切除を

行うべきという見解を示しています。

 

◊全米動物病院協会(AAHA)
全米動物病院協会( American Animal Hospital Association)は、全米獣医師会のスタンスに

追従しています。

 

◊全米動物虐待予防会(ASPCA)
全米動物虐待予防会(The American Society for the Prevention of Cruelty to Animals/

ASPCA)は、「過剰な無駄吠えに対してまず習熟した専門家が人道的なしつけを施す」事を

提唱しています。

そしてこの団体は「こうしたしつけが奏功しなかった」場合や「無駄吠えを原因として

捨てられたり生活の場を失う危険性がある」場合に限り声帯切除手術はすべきだという見解を

示しています。

 

♦日本

日本の声帯切除に対する対応は、断尾や断耳に対する対応と同じです。

 

2012年11月に一般社団法人日本小動物獣医師会に在籍する獣医師3,878人に対して犬の

声帯切除に関するアンケート調査が行われました。

獣医畜産新報(Vol.69)内でその結果が発表されました。
まず声帯切除の是非について回答のあった353人の内訳は次の通りでした。

◊良い    53人(15.0%)

◊悪い    176人(49.8%)

◊分からない 124人(35.1%)

 

また実施状況について回答のあった357人の内訳は次の通りでした。

◊実施している  111人(31.0%)

◊実施していない 246人(68.9%)

 

更に手術の是非と実施状況の両方に回答した人で声帯手術をしている人を集計した内訳は次の通りでした。

◊良いと回答した人    約77%

◊悪いと回答した人    約13%

◊分からないと回答した人 約36%

 

手術を行う理由として合計98人から以下の様な回答が得られました。

◊安楽死や飼育放棄の回避 45人
◊騒音問題の解決     28人
◊飼い主の希望      12人
◊治療の手段       10人
◊認知症対策       3人

 

理由の筆頭に安楽死や飼育放棄の回避が来ています。

しかし保健所や動物愛護センターで近年「鳴き声がうるさい」といった安易な理由で飼育放棄をする

飼い主に対して代替案を模索する様に指導する所が増えてきています。

 

逆に手術を行わない主な理由として合計119人から以下のような回答が得られました。

◊しつけ・環境改善などで対処 31人
◊動物愛護の観点       29人
◊術後の合併症や技術的な問題 22人
◊必要性がない        12人
◊依頼がない         11人
◊獣医師の意向         8人
◊部分的な容認         6人

 

皆さんは、この記事の内容を知っていましたか?

私は、この記事作成を通して声帯切除の是非について考えさせられました。

皆さんも声帯切除の是非について考えてみて下さい

次回は、狼爪(ろうそう)切除について書こうと思います。

 

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トイプードル

断耳に対する色々な国の対応は?

読了までの目安時間:約 4分


 

 

 

前回は、「断耳がいつ頃どの様に行われるか?」や

断耳のメリットとデメリットについて書きました。

今回は、断耳に対する色々な国の対応は次の通りです。

断耳に対する色々な国の対応は?

断耳に対する反対の姿勢は、ヨーロッパ > アメリカ > カナダ > 日本です。

 

♦ヨーロッパ

ヨーロッパ諸国の断耳に対する対応は、断尾に対する対応と同じです。

 

♦アメリカ

アメリカの断耳に対する対応は、断尾に対する対応と同じです。

 

♦カナダ

カナダ国内における犬種標準を監督するカナディアンケンネルクラブ(Canadian Kennel

Club)は断耳に対して容認の姿勢を示しています。

しかし、動物愛護の観点から断耳を禁止しようとする州があります。

例えば、アトランティック・カナダと呼ばれるカナダ東部4州(ニューブランズウィック州や

プリンスエドワードアイランド州やノバ・スコシア州やニューファンドランド・ラブラドール州や

ブリティッシュコロンビア州やアルバータ州がすでに断耳を条例で禁じています。

さらに、2012年2月10日に西部の州として初めてマニトバ州の獣医師協会が断耳を禁止すると

発表しました。

同協会は声明で「こうした整形手術はイヌ科の動物に不必要で医学的なメリットの無い痛みや

ストレスを与える」と非難しています。

 

♦日本

日本の断耳に対する対応は、断尾に対する対応と同じです。

また2012年11月に、一般社団法人日本小動物獣医師会に在籍する獣医師3,878人に対して美容を

目的とした断尾断耳の実施状況についてアンケート調査が行われました。

その結果回答率は9.2%(357人)でした。

その中で断耳を実施している人が42人(11.8%)でした。

またその中で実施していない人が315人(88.2%)でした。

そして実施している獣医師にその理由を尋ねたら以下の様な回答が得られました。

・繁殖者や飼い主の依頼(43.8%)
・断耳が犬種標準の一環で必要である(37.5%)
・健康管理の為に断耳が必要である(6.3%)
・その他(12.5%)
「断耳が犬種標準の一環で必要である」の中に「犬種図鑑に載っているスタイルと同じスタイルに

しないと売れ行きが悪くなる」という意味合いが含まれています。

「健康管理の為に断耳が必要である」が一体何を意味しているのか不明です。

これは、おそらく耳の中で蒸れて外耳炎を起こしやすいや耳ダニの繁殖という状況を想定しています。

その他の中に単純に儲かるや新規顧客を獲得するきっかけになるといった項目が含まれています。

 

皆さんは、この記事の内容を知っていましたか?

私は、この記事作成を通して断耳について再度考えさせられました。

皆さんもこの記事を通して断耳について再度考えてみて下さい。

次回は、声帯切除について書こうと思います。

 

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トイプードル

断尾の目的と方法や断尾される犬種は?各国の断尾の対応は?

読了までの目安時間:約 14分


 

 

皆さんは、尻尾の無い犬を良く見掛けると思います。
しかし犬は、本来尻尾を持っています。
「人間が断尾(だんび)をする」事で尻尾の無い犬が
生まれます。
今日は、そんな断尾の事について色々書こうと思います。

断尾の目的は?

断尾の目的は、医学的な目的と美容目的の2つです。

医学的な目的で断尾を行うという事は、健康面に対する配慮から断尾を行うと言う事です。

例えば以下の通りです。

猟犬は、しっぽを左右に振りながら深い茂みや藪の中を移動すると途中でとげの付いた

植物等に接触して擦り傷を作りそこから何らかの感染症にかかってしまいます。

また牧羊犬は、家畜の群れを統率する際に牛や馬や羊にしっぽを踏みつけられて怪我を

負ってしまいます。

そしてしっぽは、解剖学的に肛門の近くにある事からウンチで不衛生になります。

美容目的で断尾を行うという事は、犬種標準に犬の姿を合致させる為に断尾する事です。

慣習的に断尾される犬種は?

・エアデールテリア(Airedale Terrier)

・アメリカンコッカースパニエル(American Cocker Spaniel)
・シルキーテリア(Silky Terrier)

・オーストラリアンシェパード(Australian Shepherd)
・オーストラリアンテリア(Australian Terrier)

・ブービエデフランダース(Bouvier des Flandres)
・ボクサー(Boxer)

・ブラッコイタリアーノ(Bracco Italiano)

・ブリタニー(Brittany)
・クランバースパニエル(Clumber Spaniel)

・コッカースパニエル(Cocker Spaniel)

・ドーベルマン(Dobermann)

・イングリッシュスプリンガースパニエル(English Springer Spaniel)
・フィールドスパニエル(Field Spaniel)

・ジャーマンショートヘアードポインター(German short-haired pointer)
・ジャーマンワイアーヘアードポインター(German wire-haired pointer)
・ジャイアントシュナウザー(Giant Schnauzer)
・ブリュッセルグリフォン(Griffon Bruxellois)
・ハンガリアンビズラ(Hungarian vizsla)
・アイリッシュテリア(Irish Terrier)
・ジャックラッセルテリア(Jack Russell Terrier)
・ケリーブルーテリア(Kerry Blue Terrier)
・キングチャールズスパニエル(King Charles Spaniel)
・レイクランドテリア(Lakeland Terrier)
・ミニチュアピンシャー(Miniature Pinscher)
・ミニチュアプードル(Miniature Poodle)
・ミニチュアシュナウザー(Miniature Schnauzer)
・ナポリタンマスティフ(Neopolitan mastiff)
・ノーフォークテリア(Norfolk Terrier)
・ノーリッチテリア(Norwich Terrier)
・オールドイングリッシュシープドッグ(Old English Sheepdog)
・パーソンジャックラッセルテリア(Parson Jack Russell Terrier)
・ウェルシュコーギーペンブローク(Welsh Corgi Pembroke)
・ピンシャー(Pinscher)
・ロットワイラー(Rottweiler)
・ロシアンブラックテリア(Russian Black Terrier)
・スキッパーキ(Schipperke)
・スタンダードシュナウザー(Standard Schnauzer)
・シーリハムテリア(Sealyham Terrier)
・スムースフォックステリア(Smooth Fox Terrier)
・ソフトコーテドウィートンテリア(Soft-coated Wheaten Terrier)
・スパニッシュウォータードッグ(Spanish Water Dog)
・スタンダードプードル(Standard Poodle)
・サセックススパニエル(Sussex Spaniel)
・トイプードル(Toy Poodle)
・ワイマラナー(Weimaraner)
・ウェルシュスプリンガースパニエル(Welsh Springer Spaniel)
・ウェルシュテリア(Welsh Terrier)
・ワイアヘアードフォックステリア(Wire-haired Fox Terrier)
・ヨークシャーテリア(Yorkshire Terrier)

断尾はいつどの様に行われるの?

断尾は、結紮法(けっさつほう)や切断法(せつだんほう)で

生後2~5日程度の子犬に対して「知覚が発達していない」

「生後間もない子犬は痛みに対して鈍感である」という前提で

ブリーダーや獣医師の手によって麻酔なしで行われます。

結紮法(けっさつほう)は、しっぽをゴムバンドで

きつく締め付けて血流を遮断して結び目以降の組織を

壊死(えし)させて自然に脱落させる方法です。

およそ3日でしっぽが脱落します。

切断法(せつだんほう)は、外科的にメスやはさみ等でしっぽを

任意の場所で切り落とす方法です。

断尾のメリットとデメリットは?

メリット

・犬が犬種標準(スタンダ-ド)に近付く。
・尾に糞が付かなくなる。
・長い尾を気にして自分の尾を噛んで傷つけてしまう事が防げる。

 

デメリット

・平衡感覚や身体能力がしっぽを保持している犬に比べてない。

・犬が非社会的かつ攻撃的になる。

断尾に対する各国の対応は?

断尾に対する反対姿勢は、ヨーロッパ > アメリカ > 日本です。

◊ヨーロッパ

ヨーロッパにおいてペット動物の保護に関する欧州協定(The European Convention for

the Protection of Pet Animals)によって断尾の廃絶が推奨されています。

これは「断尾は犬に苦痛を与えるだけでまったく無意味な手技であり残酷な改造である」

という認識に根ざしています。

しかし協定に絶対的な強制力はありません。

これは、断尾を禁ずるかどうか最終的に署名国の判断に任せるという「裁量権が与えられた」

状態です。

ヨーロッパで断尾を禁じている代表国のリストは以下の通りです。

・イギリス(北アイルランド除く)
・エストニア
・オーストリア
・オランダ
・キプロス
・スイス
・スウェーデン
・チェコ
・デンマーク
・ドイツ
・ノルウェイ
・フィンランド
・ベルギー
・ポルトガル
・ルクセンブルグ
ヨーロッパの中で特にイギリスは、動物福祉法2006(Animal Welfare Act 2006)を

制定する事により従来の動物関連法案を統廃合すると同時に美容目的での断尾を厳しく

制限しました。

また、イギリスの獣医師を養成する王立大学であるRoyal College of Veterinary

Surgeonsで1992年11月に行われた倫理ガイダンスで「医療目的以外で行われる断尾は

極めて不当な解剖であり到底容認出来ない」と明言した上で会員となっている獣医師達に

断尾を引き受けない様に促しています。

 

◊アメリカ

犬種標準を統制しているアメリカン・ケンネルクラブ(AKC)は断尾に関して以下の

様な正式な声明文を発表しています。
アメリカンケンネルクラブは、ある種のスタンダードで記述されている様な断耳等に関して

犬種の特徴を定義づけたり保存したりする上であるいは犬の健康を促進する上で容認しうる

慣習だと考えます。

ただし適切な獣医学的なケアはなされるべきでしょう。
上記した通りAKCは断尾に対して容認の姿勢を示しています。

それに対して以下はAVMA(全米獣医師協会)の正式な声明文です。
全米獣医師協会は、美容だけを目的とした断尾等に異を唱え犬種標準から断尾等の記述を

削除する事を求めます。
この様にアメリカ国内で利害の対立するアメリカン・ケンネルクラブと全米獣医師協会同士が、

互いの主張をぶつけあっている状況です。

ちなみにアメリカ全土で750以上の病院を持つ大手の動物病院チェーン

Banfield Pet Hospitalは、独自の見解から全ての診療所における断尾手術を禁止しています。
国家レベルでニューヨーク州やバーモント州等一部の州は断尾を違法化しようという動きを

見せています。

しかし全米のほとんどの州は「未だに断尾が無規制である」状態です。

なのでイギリスを始めとするヨーロッパ諸国に比べるとやや対応が立ち遅れています。

 

◊日本

日本において犬種標準を統制しているジャパン・ケンネルクラブ(JKC)は、AKC同様

断尾に対して反対の姿勢を見せていません。

しかしジャパン・ケンネルクラブ(JKC)は、犬種標準書内で断尾に関する記述に若干の改正を

加えています。

一方国家レベルで断尾等は、動物に関連する法令としてある動物の愛護及び管理に関する法律

(動物愛護法)で以下の様に書かれています。

・二条

「動物が命ある物である」事に鑑み誰もが、動物をみだりに殺したり傷つけたり苦しめたりしない

様にするのみでなく人と動物の共生に配慮しつつその習性を考慮して適正に取り扱う様に

しなければならない。

・十一条

飼育者の都合等で行われる断尾・断耳等の美容整形あるいは声帯除去術や爪除去術は、

動物愛護・福祉の観点から好ましい事ではない。

従って「獣医師が飼育者から断尾・断耳等の実施を求められた」場合に動物愛護・福祉上の問題を

含めてその適否について飼育者と十分に協議して安易に行わない事が望ましい。

しかし最終的にそれを実施するか否かは、飼育者と動物の置かれた立場を十分に勘案して

判断しなければならない。

また2012年11月に一般社団法人日本小動物獣医師会に在籍する獣医師3,878人に対して美容を

目的とした断尾の実施状況についてアンケート調査が行われました。

その結果回答率は9.2%(357人)でした。

その中で断尾を実施している人が237人(66.6%)でした。

そして実施していない人が119人(33.4%)でした。

またこのアンケートによって得られた断尾を実施した理由は以下の通りでした。

・繁殖者や飼い主の依頼(42.7%)
・犬種標準としての必要性(14.0%)
・疼痛が少ない(13.4%)
・販売や流通を有利にさせる(11.5%)
・獣医師側の理由(5.1%)
・健康管理のための必要性(3.2%)
・断ると飼い主が行う(3.2%)
・その他(7.0%)

「疼痛が少ない」という考えが、いったい何に基づいているのか不明です。

「痛みのリアクションをあまり見せなかった少数の実例から世界中に存在している約5億頭全ての

犬は尻尾を切っても痛みを感じない」と拡大解釈している可能性があります。

「断尾が販売や流通を有利にさせる」という回答は、「テレビや雑誌や犬種図鑑等で

よく見かける犬の姿と同じでなければ子犬の売れ行きが悪くなる」という現象の事を

言っています。

獣医師側の理由に「断尾が麻酔なしで行える」や「手技が簡便である」等が含まれます。

「子犬の痛覚は鈍感であり尻尾を切り落として構わない」という極めて安易な思い込みを

抱いている事が伺えます。
もし「深い思慮をせず単なる惰性で断尾を行っている獣医師がいる」としたら彼らは、

「日本獣医師会が掲げる」獣医師の誓い-95年宣言を今一度思い出して良識ある社会人として

人格と教養を一層高めて専門職としてふさわしい言動を心がけるや獣医学の最新の知識の吸収と

技術の研鑽や普及に励み関連科学との交流を推進するという項目を順守しなければなりません。

 

皆さんは、この記事の内容を知っていましたか?

私は、この記事の内容を通して「断尾が必要かどうか?」を考えさせられました。

皆さんもこの記事を通して「断尾が必要かどうか?」を考えてみて下さい。

次回は、断耳(だんじ)について詳しく書こうと思います。

 

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