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個人で出来るノーキルポリシーの推進方法とは?

読了までの目安時間:約 6分


前回は、ノーキルポリシーの浸透による日本行政の変化について書きました。

今回は、個人で出来るノーキルポリシーの推進方法について

書こうと思います。

 

個人で出来るノーキルポリシーの推進方法とは?

皆さんは、どうすればノーキルポリシーを推進出来ると思いますか?

今回は、そんな事について書こうと思います。

 

・自分のペットを大切にする

殺処分数を減らす事は勿論大事です。

仮に「殺処分の数字がゼロになった」として「家庭内における犬や

猫の福祉が損なわれている」場合あまり意味がありません。
ペットの福祉を向上させる為に日頃から「犬や猫の欲求やストレスに

気を配り動物と人間がお互いを必要としあう」というヒューマン・

アニマル・ボンド(人と動物の絆)を築いておく事が重要となります。

「人間が動物の幸せを決めるなんておこがましい!」という意見が

あります。

しかしおおよその見当くらいは付きます。

 

・犬のしつけ等に関する情報をフェイスブック等を通して提供する

 

・動物保護団体に物資を提供する

「犬猫の為なら募金して良いけれどそれを運用する人間がどうも

信用できない」と考える人は、その団体に物資を提供すれば

ノーキルポリシーを推進出来ます。

 

・動物保護団体にお金を寄付する

「犬猫の為ならお金を出して良いし間接的に犬猫の支援に繋がるのであれば

自分の寄付金を人件費という形で使われても構わない」という人は、動物

保護団体にお金を寄付する事でノーキルポリシーを推進出来ます。

しかし世の中に募金詐欺という不正行為があります。

有名な募金詐欺は、2006年に発生したアーク・エンジェルズ事件等です。

募金という方法に不安を覚える場合は、「信用できる知人が関わってる」

団体だけに支援を限定したりアニマルドネーション等団体の実情をある程度

査察した上で募金を仲介してくれるサイトを利用したりして下さい。

また団体によって寄付金の使途を問わないという一般寄付と寄付金の使途を

限定するという指定寄付を区別している所があります。

因みにチャリティグッズを購入するという間接的な形で寄付を募っている団体が

あります。

 

・動物保護団体に労働力を提供する

動物の為なら労働力を提供して良いという人は、ボランティアに参加するという

形でノーキルポリシーを推進出来ます。

犬を保護している愛護団体に協力して定期的に散歩に連れて行ってあげたり猫を

保護している愛護団体に協力して猫を一時的に自宅で預かったり「団体が主催している」

里親会の運営を手伝う等が動物保護団体に労働力を提供するという事の例です。
しかし「愛護団体が自分達の価値観を異常に押し付ける」等実際に愛護団体と

関わってみて何か違うなぁと感じる場合そのまま無理をしてその団体と付き合っていると

精神力を次第にすり減らしノーキル運動自体を嫌になってしまう為何となく違和感を

覚えた場合は、速やかに違う団体の門を叩いてみたり一歩引いて支援の仕方を他の物に

切り替えてみるという冷静心が必要です。

 

・行政へ働き掛ける

犬猫に対する価値観のぶつかり合いを避ける為明文化されたルールを定めて欲しいという

人は署名運動に参加したり行政へ要望を出したりする事でノーキルポリシーを推進する事が

出来ます。

 

・動物嫌いの人の気持ちを理解する

世の中に動物好きな人と動物嫌いな人がいます。

ノーキルポリシーを推進する上で忘れてはならない事は、「動物嫌いの人と動物好きな人の

不要な対立を避ける事はノーキルポリシーを推進するという活動の中で重要な活動の一部

である」という点です。

ノーキルポリシーを推進するという活動の中で動物好き派と動物嫌い派がお互いを

挑発し合い感情むき出しで罵り合う姿を見かける事があると思います。

こうした悶着をうまくかわす為に動物嫌いの人の心理をある程度理解して心に余裕を持っておく

事が重要です。

動物嫌いの人の心理を知る為に以下の文章のXに自分の嫌いな動物を入れてみて下さい。

 

◊Xが殺されるのを何とか食い止めたい。
◊Xを救う為に税金を使って立派な保護施設を作ろう。
◊Xの福祉を向上させる為に法改正が必要だ。
◊Xを捨てる人間は言語道断だ!
◊Xを救う為に募金をお願いします。
◊Xを地域のみんなで支援しよう。

 

皆さんは、この記事の内容を知っていましたか?

次回は動物愛護に関わっていると必ず出会う倫理的な問題とその考え方について書こうと

思います。

 

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ノーキルポリシーの浸透による日本行政の変化とは?

読了までの目安時間:約 7分


前回は、ノーキルポリシーのデメリットについて書きました。

今回は、ノーキルポリシーの浸透による日本行政の変化について

書こうと思います。

 

ノーキルポリシーの浸透による日本行政の変化とは?

「ノーキルポリシーに対する日本行政の動きの中で最もスケールが大きい」

物は、2012年6月から2013年9月において行われた国による動物愛護法の

改正です。

 

またノーキルポリシーの浸透によって日本の各都道府県の保健所や

動物愛護センターにおいて動物の殺処分減少に向けての取り組みが

目立つ様になって来ました。

 

早い段階から殺処分減少に対する取り組みを行っていた事で有名な所は、

熊本市動物愛護センターです。

この施設は、通称熊本方式と呼ばれる方法により2001年度に567匹だった

犬の殺処分数を2009年度の時点で1匹にまで減らしたという実績を持っています。

 

熊本方式の具体的な内容は以下です。
・避妊や去勢手術に同意した希望者にのみ譲渡する
・犬の迷子札装着率を高める
・動物愛護センターに対する動物の引き取り希望者に対して我慢強い説得をする。
・動物愛護推進協議会と熊本市動物愛護センターが協力体制を取る。

 

熊本市動物愛護推進協議会が2010年に日本動物大賞を受賞しました。

それ以降毎年全国の自治体がこの方式を学ぼうと視察に訪れています。

 

上記熊本市動物センターの功績は、殺処分数を限りなくゼロに近づけたという事です。

しかしそれよりも大きな功績は、殺処分数を限りなくゼロに近づけた事により他の

自治体に殺処分数を限りなくゼロに近づけさせる事をせざるを得なくなったという

空気を日本全国に作り出した事です。
「一度こうした実績が残された」場合各地方自治体の市民は「熊本市にできたのになぜ

うちのセンターではできないのか?」という声をあげる様になります。

こうした市民の声はやがて保健所やセンター職員に対するプレッシャーとなり今まで

単なる努力義務として軽視されていた物を次第に義務として考え直される様になります。

 

日本全国を調べると熊本方式に感化されて意識変革を行ったと思われる事例が

数多く見られます。

 

・北海道網走

2011年度に犬5匹と猫12匹だった殺処分数を2013年度に犬1匹と猫0匹という記録に

残る2002年度以降初めて猫の殺処分ゼロ

 

・福岡県
2010年度の犬や猫殺処分数の前年度比約26%減の8,817匹として2005年から

5年連続維持していた殺処分数全国ワーストワンという汚名を返上

 

・愛知県
県施設における引取り数を前年比で2,000匹以上減少するという成果を挙げる

 

・愛知県名古屋市

地域猫活動を促進するなごやかキャット推進事業を開始する

 

・群馬県

捨て犬や捨て猫を施設へ運ぶためのトラックを空調設備付きの物にグレードアップする

 

・群馬県高崎市
2011年度に殺処分された犬と猫の数を前年度比で約8割減少させる

 

・埼玉県
2011年度に埼玉県内で殺処分した犬猫の数を前年度比651匹減の4,367匹にして

動物愛護管理推進計画の目標を6年早く達成

犬や猫を10匹以上飼育する場合県に対する届出を義務化

 

・岡山県

引取りを希望する飼い主への説得や指導を強化した事により殺処分数の大幅減に成功

 

・長野県
2012年度における長野市保健所の殺処分率が、全国の政令指定都市・中核市計107の中で

最低となる9.25%でした。

 

・神奈川県
2013年度に1972年の開設以来初めてとなる犬の殺処分ゼロを達成

 

・静岡県東部

ペット登録や予防注射の際に迷子札ホルダーを無料配布

 

・神奈川県横浜市

マイクロチップ装着に助成金を出す

 

・茨城県

動物愛護条例で猫を極力室内で飼育する事を明記する

 

・新潟県新潟市

動物愛護管理条例で犬や猫を10匹以上飼育する場合市へ届け出る事を義務付け

 

・広島県広島市と愛知県の名古屋市や豊田市や岡崎市や豊橋市

ペットの引き取りの有料化

 

・千葉県や和歌山県田辺市

猫の不妊手術に助成金を出す

 

・兵庫県警生活経済課

動物虐待の相談電話であるアニマルポリス・ホットラインの試験運用を開始

 

・兵庫県神戸市

譲渡会の開催回数を従来の隔月から毎月に変更

猫の譲渡制度を開始

 

・長野県長野市

年1回だった犬猫譲渡会を毎月開催に変更

 

・三重県

猫の譲渡制度開始

 

・岐阜県

犬猫の譲渡促進を図る岐阜県動物愛護センターを新規オープンさせる

 

・茨城県

「殺処分前の犬が収容されている」犬舎の見学会を開催

 

・京都府と京都市

犬猫の殺処分方法を従来の炭酸ガスからより苦痛の少ない麻酔薬注射に

切り替える

 

皆さんはこの記事の内容を知っていましたか?

次回は、個人で出来るノーキルポリシーの推進方法について書こうと思います。

 

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ノーキルポリシーのデメリットとは?

読了までの目安時間:約 4分


 

 

 

前回は、ノーキルポリシーのメリットについて書きました。

今回は、ノーキルポリシーのデメリットについて

書こうと思います。

 

ノーキルポリシーのデメリットとは?

ノーキルポリシーのデメリットは、何だと思いますか?

ノーキルポリシーの主なデメリットは、以下です。

 

・ノーキルポリシー詐欺が起きる
「ノーキルポリシーを標榜(ひょうぼう)して支援を受けておきながら実際は動物を

殺していた。」という実例があります。

「ACCは健全な犬猫に虚偽の診断名を与えて殺している」というスキャンダルが、

2010年12月にABCニュースによってすっぱ抜かれました。
ACC(Animal Care and Control)は1995年にニューヨークのASPCA(The

American Society for the Prevention of Cruelty to Animals・アメリカ動物

虐待防止協会)から市営のシェルターシステムを引き継ぐ形で誕生した非営利団体です。

この団体は、ノーキルポリシーを謳(うた)って基金から補助金を受け取りつつ

収容した犬猫の口減らしをするという一石二鳥狙い健康な犬猫に虚偽の診断を与えて

安楽死処分するという不正を行っていました。

 

・モラルの崩壊
ノーキルポリシーを標榜しておきながらその低いモラルから全く基本ルールを

守らないという実例があります。

例えばKern County shelterは2004年に飼育放棄された猫を保護せずに

安楽死処分にしていた疑いで訴えられています。

 

・引き取る動物の線引きが曖昧である。
「その動物が健全である」と「その動物が不健全である」事を区別する際の

ガイドラインとしてアシロマ協定が有名です。
しかしその内容は「適切なケアを施したとしてヘルシーになる可能性がない」動物を

安楽死させるという具合にかなり曖昧です。

その為解釈の違いが生まれ易い物になっています。
その結果「施設によって命の境界線が全然違う!」という事態が起こる可能性を

秘めています。

 

・受け入れ制限をしなければならない時が来る
保護施設のスペース等は限られています。
そうした制約の中で運営しようとすると時として動物の引取りを断らざるを

得ない状況が発生します。

これを間接的に動物を見殺しにしているじゃないか!として難癖をつける事は可能でしょう。

 

・アニマルホーディングの危険性が高まる
「施設が持つスペース等様々な制約を度外視してノーリミットで動物達を受け入れてしまった」

場合それはアニマルホーディングになってしまいます。
アニマルホーディングは、動物の福祉を無視して動物を大量飼育する事です。
また、一般市民の中に紛れている病的なアニマルホーダーが「うちはノーキルシェルターです!」

という具合にノーキルを隠れ蓑として利用してしまうでしょう。
いずれにしてもこれらは、動物に対する必要最小限の世話すら出来ないニグレクトという形の

虐待に繋がります。

 

皆さんはこの記事の内容を知っていましたか?

次回は、ノーキルポリシーの浸透による日本行政の変化について書こうと思います。

 

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ノーキルポリシーのメリットとは?

読了までの目安時間:約 4分


 

 

 

前回は、アシロマ協定について書きました。

今回は、ノーキルポリシーのメリットについて

書こうと思います。

 

ノーキルポリシーのメリットとは?

日本において犬や猫の引き取りや里親探しを行っている機関に
保健所等があります。
保健所等においてノーキルポリシーを実践する為に時間等の全てが

必要となります。
その為ノーキルポリシーの実践は、一朝一夕に出来ません。

しかしそうした難関をクリアしてノーキルポリシーを実現した時に
ノーキルポリシーの様々なメリットやデメリットが待っています。

 

今回は、ノーキルポリシーのメリットについて書こうと思います。

 

・犬の里親希望者が足を運びやすくなる
「保護施設がキルシェルターである」場合犬の里親になる事を希望して
施設を訪れた人は、独特の罪悪感に囚われます。
それは「自分が引き取る事で1匹の命を救う事は出来るかもしれない。
しかし自分は施設に残された他の犬や猫を見殺しにしてしまう…」という物です。
一方「保護施設がノーキルポリシーを実践している」場合犬の里親になる事を希望して
施設を訪れた人は、上記した様な心苦しさを感じずに済む様になります。
結果として他の人に口コミで広がり易くなります。
それにより犬の里親希望者の来訪数が伸びると考えられます。

 

・譲渡の好循環が生まれる
「施設がノーキルポリシーで運営されている」場合犬の里親希望者が足を運び易くなります。
それにより犬や猫の譲渡率が上がります。
その結果保護している動物の数が減ります。
そうしてスタッフによる動物の世話が細かい所まで行き届く様になります。
因みに「見た目が小奇麗である」しつけの行き届いた犬猫の譲渡率は上がります。
この様にノーキルポリシーを実践する事により「譲渡サイクルがうまく回り出す」事が

期待出来ます。

 

・動物を保護している団体に対する人々の反感をそらす事が出来る
殺処分の背景にある事情を全く度外視して動物を殺しているという事実だけに着目して
保健所や動物愛護センターの業務を非難する人は必ずいます。
「施設がノーキルポリシーを実践している」場合施設の職員は、こうした人々から寄せられる
問い合わせの電話に忙殺されなくなります。
それにより動物の世話に専念する事が出来ます。

 

・スタッフの精神衛生が良くなる
もし「公共の保健所や動物愛護センターを従来のキルポリシーからノーキルポリシーに
切り替える事が出来た」場合職員は「自分の仕事が動物を生かす事に繋がっている」という
実感を得やすくなります。
結果として施設の職員の仕事に対する意欲を高めて譲渡率のアップとして還元される事が

期待出来ます。

 

・協力者が増える
動物達の命を救う事に役立つなら手伝って良いという人々は、潜在的にたくさんいます。
「施設がノーキルポリシーを前面に打ち出している」場合こうした層にアピールして

ボランティア等より多くの支援を受ける事が出来る様になります。

 

皆さんはこの記事の内容を知っていましたか?

次回は、ノーキルポリシーのデメリットについて書こうと思います。

 

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アシロマ協定とは?内容は?

読了までの目安時間:約 4分


 

 

前回は、「ノーキルポリシーとは何か?」等について

書きました。

今回は、アシロマ協定について書こうと思います。

 

アシロマ協定とは?内容は?

ノーキルポリシーで保護された動物の命運を左右する

「その動物が健全である」と「その動物が健全でない」

の線引きに幾つかの方法があります。

それは、現在議論の最中です。

その中で「その動物が健全である」と「その動物が健全でない」

の線引きとして最も一般的な物がアシロマ協定です。

アシロマ協定(Asilomar Accords)は、2004年に

カリフォルニア州のアシロマで取り決められたルールで

保護した動物の状態を分類する時の基準を具体的に示しています。

 

その内容は以下の通りです。
・ヘルシー
ヘルシー(Healty)という言葉は、日本語に訳すと健全といった意味になります。
具体的に言うと8週齢以上で人間の健康や安全を脅かす様な行動・気質的な特徴を見せず
動物の健康を損なう様な怪我等をしていない動物が該当します。
・トリータブル
トリータブル(Treatable)という言葉は、日本語に訳すと何とか里子に出せる
といった意味になります。
このトリータブルはさらに2つに分かれます。

1つ目は、リハビリテイタブル(Rehabilitatable)です。
これは、医学的な治療や行動矯正を行うとヘルシーになる可能性を秘めた全ての犬猫を
指します。
2つ目は、マネジャブル(Manageable)です。
これは、「ヘルシーになる可能性はない」犬や猫だけれど適切なケアを施せば充分な生活の
質を保てる犬猫を指します。
ただしこの場合は「その犬や猫が人や他の動物の健康を脅かさない」という条件付きです。
・アンヘルシー/アントリータブル
アンヘルシー/アントリータブル(Unhealthy and Untreatable)という言葉は、日本語に
訳すと里子に出せないといった意味になります。
これは、具体的に言うと「適切なケアを施したとしてヘルシーになる可能性がない」場合や
「その犬や猫が動物の健康を著しく損なう様な怪我等を抱えている」場合や「その犬や猫が

8週齢未満でヘルシーかトリータブルになりえない」場合が該当します。

 

ノーキルポリシーにおいて上記のヘルシー及びトリータブルの動物達が譲渡の対象となります。
アンヘルシー/アントリータブルと判断された動物達だけが安楽死の対象となります。

 

皆さんは、この記事の内容を知っていましたか?

次回は、ノーキルポリシーのメリットについて書こうと思います。

 

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