yuki

犬の小売り業の販売形態は?

読了までの目安時間:約 6分


 

 

 

 

前回は、犬のせり市の管理体制等について書きました。

今回は、犬の小売り業の種類等について書こうと思います。

 

犬の小売り業の販売形態は?

犬の小売り業の販売形態は、以下の通りです。

 

・ペットショップ

ペットデータ年鑑2009によると2008年10月時点で5,525件の

小売り業者がペットショップとして登録されています。
平成13年度に環境省によって行われたアンケート調査によると

21.3%の割合で会社形式(株式・有限・合名・合資)でペット

ショップが経営されています。

また59.2%の割合で個人企業としてペットショップが経営されています。

この様に「ペットショップ経営の大部分が個人経営で占められている」

事が分かります。

 

・通信販売

この販売形態は、ネット上に犬や猫を陳列して購入者に選ばせて購入

させる販売形態です。

 

・ネットオークション

この販売形態は、複数の希望者間で購入金額を競り合い最終的に最高値を

つけた人によって競り落とされるというシステムです。

 

・移動販売

この販売形態は、ホームセンター等で開催される青空市やPet博における

ブース販売等固定店舗を持たない形の販売形態です。

 

小売り業者はどの様な所から犬を仕入れてるの?

環境省は、あるアンケートによって「小売業者はどの様な所から犬を

仕入れてるか」について以下の様な結果を得ました。

 

・ブリーダー 54.6%

・自社生産  50.0%

・競り市   22.8%

・一般個人  30.7%

・卸売り   23.4%

・輸入      2.5%

・その他     2.1%

・無回答   14.0%

 

なお「合計が100%を超えている」理由は、「回答者が複数回答している」為です。

 

小売業者における犬の販売日齢は?

環境省によって公開されている犬猫幼齢動物の販売日齢についてによると

小売業者における犬の販売日齢は以下の様になります。

 

・31日齢以下 13%

・40~44日齢  7%

・45~49日齢  6%

・50~55日齢  7%

・56~60日齢  13%

・61~65日齢  9%

・66~70日齢  5%

・71日齢以上 26%

・覚えていない 13%

 

犬を通信販売やネットオークションで買う際のトラブルはあるの?内容は?

犬を通信販売やネットオークションで買う際に残念ながらトラブルは付き物です。

以下は犬を通信販売やネットオークションで買う際のトラブルです。

 

・犬を購入する人に対する説明不足

・犬の健康状態に関するトラブル

・送られてきた犬がイメージと違う

・無登録業者が横行している

・ペットや血統書が届かない

・トラブルの解決が困難である

 

犬の移動販売の問題点は?

犬等の動物の移動販売の問題点は以下の通りです。

 

・購入者に対する説明不足

・売り逃げ

特定の店舗を持たない為に「売った後は知ったこっちゃない」という売り逃げをする業者が

出て来易い様です。

・動物に対する負担が掛かる。

 

移動販売に対する法規制はどうなっているの?

移動販売に対する法規制は以下の様になっています。

 

・輸送設備は、確実に固定する等により衝撃による転倒を防止しなければならない。

・輸送中は、常時監視カメラ等を利用して行う物を含む動物の状態を目視により確認出来る様に

必要な設備を備えたり必要な体制を確保したりしなければならない。

ただし航空輸送中はこの限りではありません。

・輸送設備は、「個々の動物が自然な姿勢で立ち上がったり横たわったり出来る等日常的な

動作を容易に行う為の十分な広さ及び空間を有さなければなりません。

ただし「動物の健康及び安全を守る為の特別な事情がある」場合は、この限りでない。

・輸送設備は、定期的な清掃及び消毒の実施により清潔にしなければならない。

・必要に応じて空調設備を備える等により動物の生理や生態等に適した温度や明るさや換気や

湿度等が確保される様にしなければならない。

ただし「動物の健康及び安全を守るための特別な事情がある」場合は、この限りでない。

・動物の種類や数や発育状況及び健康状態に応じて餌の種類を選択して適切な量及び回数により

給餌及び給水を行わなければならない。

ただし「動物の健康及び安全を守る為の特別な事情がある」場合は、この限りでない。

・移動販売業者は、動物の疲労や苦痛を軽減する為に輸送時間を出来る限り短くすると共に

輸送中必要に応じて休息や運動の為の時間を確保しなければならない。

・移動販売業者は、衛生管理や事故及び逸走の防止並びに周辺の生活環境の保全に必要な措置を

講じなければならない。

 

皆さんは、この記事の内容を知っていましたか?

次回も引き続きペット産業について書こうと思います。

 

タグ :     

トイプードル

犬の競り市の管理体制と法規制はどうなっているの?

読了までの目安時間:約 4分


 

 

 

 

前回は、犬の卸売りや競り市の現状について書きました。

今回は、引き続き犬の競り市について書こうと思います。

 

犬の競り市の管理体制はどうなっているの?

犬のせり市の管理体制は、以下の様になっています。

「オークション業者がブリーダーの全数実態調査をして

悪質なパピーミルや繁殖屋を排除する」という事は、

現時点で行われていません。

 

つまり動物取扱業の登録をして入会金さえ払ったら

良心的なブリーダーと悪徳パピーミルの境目が

失くなってしまうという事です。

 

結果として病気の有無より在庫(子犬)を売り捌く事に

重きを置いた低質な繁殖業者が入り込む余地を生んでいます。

 

オークション会場に運ばれてきた子犬や子猫は

鑑定士と呼ばれる人によって目視チェックをされます。

しかしこの鑑定士と呼ばれる人達はほとんどの場合獣医師ではありません。

また極めて短時間で行う為「病気を持った動物がオークション会場内に

入り込む」危険性が常にあります。

 

そして「犬の病気や死亡等の問題があった」場合「それは生産者の

責任ではなく目利きをして購入した小売業者の責任になる」という慣習が

犬の競り市場にあります。

同様に小売店側は、在庫数や予約された犬種等を円滑に仕入れしたい都合上

生産者側にクレームを入れない事を通例としています。

またオークションの業者は、「会員の不利になる情報はなるべく開示しない」

事を習わしにしています。

こうした三者三様の隠蔽体質が、悪徳業者排除の足枷になっています。

 

競り市で売買される子犬の日齢は?問題はないの?

平成20年に環境省によって行われたアンケート調査によるとオークション会場で

売買される犬の内40~44日齢が59%になっています。

しかし40~44日齢は生後6~7週に相当し子犬の性格を形成する上で極めて

重要といわれる社会化期に重なります。

こうした重要な時期に母犬や兄弟姉妹犬から引き離して環境の悪い中に

連れ出してしまう事は、トラウマを形成して性格をゆがめてしまう可能性を

持っていると指摘されています。

 

犬の競り市に対する法規制はどうなっているの?

2012年に制定された法律によって競り斡旋業者に対し以下の様なルールが

定められました。

・競りの実施に当たって当該競りに付される動物を一時的に保管する場合は、顧客の

動物を個々に保管する様に努めなければならない。

・競りの実施に当たって当該競りに付される動物を一時的に保管する場合は、「当該

動物が健康である」事を目視又は相手方からの聴取により確認してそれまでの間

必要に応じて他の動物に接触させない様にしなければならない。

・競りあっせん業者は、「実施する競りに参加する事業者が動物の取引に関する法令に

違反していない」事等を聴取して「違反が確認された」場合その業者を競りに

参加させない様にしなければならない。

・競りにおける動物の取引状況について記録した台帳は5年間保管しなければならない。

 

皆さんは、この記事の内容を知っていましたか?

次回も引き続きペット産業について書こうと思います。

 

タグ :   

トイプードル

犬の卸売りと競り市の現状とは?

読了までの目安時間:約 6分


 

 

 

前回は、犬の繁殖の形態等について書きました。

今回は、犬の卸売りの現状等について書こうと思います。

 

犬の卸売りの現状とは?

卸売(おろしうり)はいわゆるブローカー(仲買人)を指します。

平成20年6月に公正取引委員会事務総局によって公表された

ペット(犬・猫)の取引における表示に関する実態調査報告書の中で

その業務内容について「ブローカーは複数のブリーダーにおける在庫

状況を常時把握して小売業者に情報提供を行い小売業者から注文を

取って該当する生体をブリーダーから仕入れて小売業者に販売する事で

在庫を抱えずに販売を行っている」と報告されています。

しかしその業態は単純ではありません。

そのほとんどがブリーダー業及び小売業を兼業で行っています。

 

平成13年度に環境省によって行われたアンケート調査である犬・猫の

調査結果によると犬(商品)の流れは主に以下の様になっています。

小売からペット飼育者に向かう流れが年間約 23,000 頭です。

生産+小売からペット飼育者に向かう流れが年間約 21,800 頭です。

生産+卸売+小売からペット飼育者に向かう流れは、年間約 21,600 頭です。

生産+卸売からせり市に向かう流れは、年間約 11,000 頭です。

生産+卸売+小売からせり市に向かう流れは、年間約 10,300 頭です。

せり市から小売りに向かう流れ年間約 10,000 です。

せり市から卸売+小売に向かう流れは、年間約 9,500 頭です。

生産+卸売+小売りから小売りに向かう流れは、年間約 8,600 頭です。

この様に商品として犬や猫が、複雑なルートを経巡って

最終的にペット飼育者の元へ届けられています。

 

なおペット業界の舞台裏(WEDGE Infinity)という本によるとせり市・

オークションに参加出来ない業者の代行をしたり何らかの理由で市場に

出入り禁止になった業者の仕入れを代行する卸売業者等がいます。

また「競りが終わった」後に競り市・オークションで売れ残ってしまった

犬猫を二束三文で買い取り転売する業者の存在が指摘されています。

 

犬の競り市の現状とは?

犬の競り市はいわゆるオークションの事を指し出品された商品(犬)を複数業者間で

競り落とすという物です。

平成20年6月に公正取引委員会事務総局によって公表されたペット(犬・猫)の

取引における表示に関する実態調査報告書によると全国に少なくとも15の競り事業者が

存在しています。

その内訳は、株式会社1社と有限会社数社や個人事業者数人です。

最大手としてプリペットが有名です。

この会社は、コンピューターによる最新の競りシステムを売りにしています。

 

競り市(オークション)のビジネスモデルは、会場を提供する代わりに入札に参加する

ブリーダーやペットショップのバイヤーから入会金や年会費や落札金額の手数料を貰う

という物です。

入会金は、2~10万です。

年会費は、2~5万です。

落札金額の手数料は、落札金額の5~8%です。

入札に参加する業者数は平均で300~400です。
また2008年度における犬の流通量に関して全国で約59万5,000頭が生産されていました。

その内ペットオークションへ32万7,250頭である55%通信販売や消費者へ14万8,750頭

である25%小売業者へ10万1,150頭である17%卸売業者へ1万7,850頭である3%が流れる

という内訳になっています。

 

つまり日本国内で流通している犬の実に半数以上が、オークションを経由しているという

計算になります。

 

環境省によって公表されている移動販売・インターネット販売・オークション市場についてで

主に以下の様な問題点が指摘されています。

・「落札者に対して繁殖者情報が与えられない」為にトレーサビリティーの確保が

 困難である。

・「犬が会場内で感染症にかかる」事がある為に感染症対策に特段の注意をしなければならない。

・「病気をもった状態の動物が売買された」場合後の店頭販売等においてその旨を購入希望者に

 「十分な説明がなされない」状態で販売されるおそれがある。

 

トレーサビリティ(traceability)は、物品の流通経路を生産段階から最終消費段階あるいは

廃棄段階まで「追跡が可能である」状態を言います。

日本語でトレーサビリティは追跡可能性(ついせきかのうせい)と言います。
ペットのトレーサビリティと言う場合は、「一体誰が繁殖したのか?」や「親犬はどういった血筋か?」

や「犬はどういった環境で生まれて育ったか?」等の情報を「消費者である飼い主が全て入手できる」

状態を言います。

 

皆さんはこの記事の内容を知っていましたか?

次回も引き続きペット産業に関する事について書こうと思います。

 

タグ :  

トイプードル

犬の繁殖の形態とは?飼育頭数比率と従業人数は?

読了までの目安時間:約 4分


 

 

 

前回は、ペット産業の業種等について書きました。

今回は、犬の繁殖の形態等について書こうと思います。

 

犬の繁殖の形態とは?

・専業繁殖者

専業繁殖者は販売を目的に牧場で多品種・多頭数の大規模繁殖を行っている業者です。

この形態は、全体の40~50%を占めると推計されています。

 

・ブリーダー

ブリーダーは販売を目的に一犬種及び少犬種の繁殖を行っている業者です。

この形態は、全体の10~20%を占めると推計されています。

 

・ペットショップ経営兼繁殖者

ペットショップ経営兼繁殖者は、自ら繁殖とペットショップの両方を手掛ける業者です。

この形態は、全体の10~20%を占めると推計されています。

 

・趣味的一般繁殖者  

趣味的一般繁殖者は、希少犬種の繁殖を手がけたりドッグショーに出品する事を目的に

繁殖している一般人です。

この形態は、全体の10~20%を占めると推計されています。

 

犬を繁殖している人の飼育頭数比率は?

犬を繁殖している人の飼育頭数比率は、平成13年度に環境省によって行われた

アンケート調査によると以下の通りです。

 

・5頭未満        7.5%

・5頭~10頭未満  14.9%

・10頭~20頭未満 20.4%

・20頭~30頭未満 10.5%

・30頭~40頭未満  10%

・40頭~50頭未満    6%

・50頭以上       21.5%

・無回答         9.2%

 

犬や猫を取り扱っている業者の従業人数は?

犬や猫を取り扱っている業者の従業人数は、平成13年度に環境省によって行われた

アンケート調査によると以下の通りです。

 

・0人  28.1%

・1人  17.8%

・2人  20.1%

・3人  10.9%

・4人    5.3%

・5人        3.6%

・6~9人   7.6%

・10人      6.7%

 

パピーミルやブリーダー崩壊とは?原因は?

少数犬種だけに専念して繁殖を行い遺伝病や社会化期にケアしながら健全な子犬を

提供しようと努力している人達は、ブリーダーと呼びます。

多くの犬種を1ヶ所に集めてまるで工場において機械部品を大量生産するかの様に

子犬を次々と繁殖させる人達は、繁殖屋もしくはパピーミルと言います。

ブリーダー崩壊は、「ブリーダーが何らかの事情でペットショップ等の経営を放棄した上で

犬等の動物の世話を放棄する」事を指します。

 

日本で「パピーミルが横行する」事や「ブリーダー崩壊が起こる」事の原因は、

日本の動物に関する法律の緩さです。

つまり日本では、ブリーダーをする際に登録制になっていて登録すれば誰でも

ブリーダーになれるのです。

しかしイギリスでは、ブリーダーをする際に免許制になっていて誰でもブリーダーになれる

訳ではありません。

 

皆さんは、この記事の内容を知っていましたか?

次回も引き続きペット産業に関する事について書こうと思います。

 

タグ :    

トイプードル

ペット産業の業種とは?市場規模は?

読了までの目安時間:約 5分


 

 

 

ここ最近は、犬の殺処分に関する事について書いて来ました。

今回の記事からしばらくは日本のペット産業について書こうと

思います。

 

ペット産業の業種とは?

現在犬等のペットの生体市場等を合計すると9000億円に届きそうな程

巨大なマーケットが存在しています。

そんなペット産業の業種は、以下の通りです。

・生産  

この業種の仕事に従事している人は、子犬や子猫を繁殖しています。

2008年度で1,728件の業者が登録されています。

・せり市

せり市は、オークションを意味しています。

この業種の仕事に従事している人は繁殖業者とペットショップの

バイヤー等に会場を提供します。

2008年度で全国で15の業者が確認されています。

・卸売  

この業種は繁殖業者とショップの橋渡しをする仕事です。

2008年度で283件の業者が登録されています。

・小売  

この業種の仕事に従事している人は一般購入者に対して犬や猫を販売します。

2008年度で5,525件の業者が登録されています。

・その他

トリミング等のサービス業や犬猫に関したペットグッズを製造する製造業や

海外から純血種の犬や猫を輸入する輸入業等がこの中に含まれます。

 

平成13年度に環境省によって行われたアンケート調査によると犬猫等のペットの

ペット流通業界の模式図は、以下の様な形になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

業務区分アンケートによると「単一の業種を専門で行っている業者より複数の業種を

兼業している業者の方が圧倒的に多い」という結果が出ました。
具体的な形態と数字は以下の通りです。

生産のみ    4.5%

小売りのみ   21.3%
生産+卸売+小売 34.3%
生産+小売   17.5%
卸売+小売   9.2%
生産+卸売   5.4%
全体の6割以上が兼業という形で経営を行っている様です。

 

ペット産業の市場規模は?

ペットデータ年鑑2009によると2007年度におけるペット関連市場の総額は

およそ8,985億円でした。

その内訳は、生体市場 13.5% ペットフード市場 40% ペット用品市場 24%

ペット関連サービス市場 22%という内訳になっています。

更にペット生体市場の内訳は、総額1,219億円 犬 55.7%、猫 15.3% となっています。

 

太田匡彦さんは、犬を殺すのは誰かという本で2008年度における犬の流通量と

流通ルートについての概算を出しています。

生産頭数の59万5000頭に対して実際にペット飼育者の元へ行き渡る頭数を58万頭と

推計されていて到達率は97.5%です。

残りの15,000頭近くは、病死やブリーダーによる買い取りや悪質な業者による遺棄等

により流通の闇に葬り去られていると予想されています。

なお2001年に行われた環境省による推計で到達率は87%となっています。

 

ペットフード協会で公開されている全国犬猫飼育実態調査によると平成24年度のおける

犬の飼育頭数は1,153万頭と推計されています。

また現在犬を飼っている世帯は16.8%と推計されています。

因みに今後犬を飼いたいと思っている世帯は30.4%と推計されています。

 

皆さんは、この記事の内容を知っていましたか?

次回も引き続きペット産業に関する事について書こうと思います。

 

タグ :  

トイプードル

ヨーロッパ諸国でノーキルポリシーを実践している団体とは?

読了までの目安時間:約 6分


 

 

 

今まで4回続けてアメリカでノーキルポリシーを実践している

団体について書きました。

今回は、ヨーロッパ諸国でノーキルポリシーを実践している

団体について書こうと思います。

 

ヨーロッパ諸国でノーキルポリシーを実践している団体とは?

・RSPCA

RSPCA は、英語で The Royal Society for the Prevention of Cruelty to Animals の略で

日本語で英国動物虐待防止協会です。

この団体は、1824年にロンドンで設立されました。

その時の会員はわずか22名でした。

「1840年にヴィクトリア女王の認可がこの団体に下りた」後団体名に Royal が付き現在の

RSPCA と名乗る様になりました。
この団体は、ロビー活動(政治家に対する働きかけ)に熱心で1835年に成立した

動物虐待防止法や1876年に成立した動物実験統制法や1911年に成立した動物保護法や

2006年に成立した動物福祉法に影響を及ぼしました。
この団体は管轄を5つの地区(Region)に分割してさらにその下にグループ(Group)という

サブクラスを設けて効率的に活動しています。

 

活動の拠点となる主な機関は以下です。

◊ナショナルコントロールセンター

一般市民の中にいるメンバーから通報を受け取り最寄りの調査員に調査依頼を出す

RSPCAセンター

様々なケガや病気をもつペットや家畜動物の世話をしたりボランティアをつのり

動物にとって一番よいと思われる環境作りや飼い主探しに取り組んでいる

◊野生動物センター

病気等をした野生動物を世話して元の環境に無事戻れる様にしている

◊病院

動物に対して医療サービスを行う

◊支部

動物達に適した飼い主を見つけたりマイクロチップや動物の治療や避妊去勢手術等の

アドバイスを提供したりペットショップの経営に携わる

 

・Dog Trust

Dog Trust は、日本語でそのままドッグトラストです。

この団体は、1891年に創立されたイギリスの慈善団体です。

団体の名称は、National Canine Defence League でした。

しかしこの名称は、2003年に現在の名称である Dog Trust に改称されました。

大きな特徴は、支援の対象を犬に限定している点です。

因みにこの団体のスローガンは、以下です。

♠犬はクリスマスのためではなく人生を豊かにする為に存在している

♠ドッグトラストは、決して健康な犬を殺さない

 

この団体は、こうしたスローガンを実現する為に主に以下の様な活動を行っています。

♣捨てられた犬の再トレーニング

♣里親探し(リホーミング)

♣マイクロチップの普及

♣不妊手術の実施

♣断尾や不要な安楽死に対する抗議運動

♣クルーエルティフリードッグの推薦

 クルーエルティフリードッグは、英語で cruelty-free dog 日本語で虐待のない

 環境で生み出された犬です。

 この言葉は、動物の福祉を無視した環境で大量繁殖させるパピーミルや

 バッテリファーミングに対抗する考え方として生み出されました。

♣チャリティイベントの開催

 

・Tierheim

ティアハイム(Tierheim)はドイツ国内にある動物保護施設の総称です。

 ドイツ語の Tier と heim は、日本語でそれぞれ動物と家を意味します。

ドイツにおける動物の保護施設の歴史は古いです。

1800年代中ごろに既に動物の保護施設の原型が出来上がっていました。
その中で最大の施設が首都ベルリンにあるティアハイム・ベルリンです。

総面積16万平方メートル(サッカーフィールド38面分)の広大な敷地内に約1,500匹の

動物が暮らしています。
しかしこの団体は、引き取った動物を無条件で保護し続けるサンクチュアリではなく

分類上ノーキルシェルターです。

よって「死期が近い」病気を持っている場合や攻撃性を始めとする極度の行動障害を

持っている場合は、安楽死の対象となります。

一方で性格面や健康面において問題ないと判断された動物に関して「里親が見つかる」まで

その動物は半永久的に保護されます。
施設にかかる一日の経費は約1,100~1,900ユーロ(約15~27万円)でそのほとんどを

1万5千人いる会員による寄付金によって賄われるといいます。
2005年の統計によるとこのティアハイム・ベルリンに収容された動物の合計は10,138匹でした。

養子縁組率は約98%でした。

具体的に言うと1,781頭の犬や4,713匹の猫や2,591匹のウサギ等の小動物や621羽の鳥や

140匹の爬虫類が新しい家族の元へ引き取られて行きました。

 

皆さんは、これらの団体について知っていましたか?

次回は、日本のペット産業の業種等について書こうと思います。

 

タグ :     

トイプードル

Maddie’s Fundとは?活動内容は?

読了までの目安時間:約 5分


 

 

今まで数回に渡ってアメリカでノーキルポリシーを

実践している団体について書きました。

今回も引き続きアメリカでノーキルポリシーを

実践している団体について書こうと思います。

 

Maddie's Fundとは?

Maddie's Fund は、日本語でマディー基金です。

 

この基金は、アメリカの億万長者である

デイヴィッドとシェリルのダッフィールド夫妻によって

設立されました。

 

アメリカのソフトウェア企業であるピープルソフト

(PeopleSoft, Inc.)の創業者であるデイヴィッド・

ダッフィールド氏は破産寸前だった頃ペットだった

ミニチュアシュナウザーのマディー(Maddie)に対して

お金持ちになったらたくさんの動物達を幸せにする事で

君の愛にお返しをするからねという誓いを立てていました。

事業の成功により大金持ちになった彼は1994年約束通り

Duffield Family Foundation を設立しました。

そして1997年に彼のペットだったマディが天国に召されました。

その後彼は、名称を現在のマディー基金に改めてシェルターに

収容された身寄りのない動物達の為に莫大な金額を寄付しています。

 

また彼は、1999年から長年サンフランシスコSPCAの代表を務めた

リチャード・アバンジーノを社長に迎え入れてアメリカをノーキル国家に

しようという試み実現の為の様々な補助プログラムを実施しています。

2011年度の実績だけ見ると補助金の対象となった団体は238か所の動物福祉団体や

69か所の動物病院や9か所の大学等です。

総額は1,200万ドル(約12億円)以上でした。

 

マディー基金が具体的に行ってる活動内容は? 

マディー基金が具体的に行ってる活動内容は次の通りです。

 

◊The Shelter Pet Project  

この団体がHSUSやAdCouncilと協働してノーキル運動促進の為に行っている広告活動

 

Treatable Assistance Program

怪我をしていたり年老いた野良犬や野良猫に対する特別補助プログラム

 

◊Medical Equipment Grants

「特定の条件を満たした団体が、医療機器を新たに購入する」際の補助をする

 

◊Maddie's Pet Adoption Days

優秀なシェルターを表彰して補助金を与える

 

◊Maddie's Institute 

学術的な研究を行いシェルタースタッフのみならず一般の飼い主に対して動物に関する

最先端の知識を提供する

 

◊Colleges of Veterinary Medicine

これは獣医学校におけるシェルターメディシン専門のカリキュラムのサポート

 

最後に挙げた シェルターメディシン(Shelter Medicine)は、犬や猫を大量に保護する

施設内における医療です。

これは、「動物が一箇所に密集する」事で生じるさまざまなリスクを回避して心身共に

健康な動物を1頭でも多く譲渡する事を目的としています。

「この研究が始まった」時期は2001年とつい最近です。

しかし現在カルフォルニア州立大学デイビス校を筆頭にコーネル大学やフロリダ大学や

コロラド大学等にこの学部が設けられています。

 

皆さんは、この団体について知っていましたか?

次回は、ヨーロッパ諸国でノーキルポリシーを実践している団体について書こうと思います。

 

タグ :  

トイプードル

ASPCAはどんな団体なの?活動内容は?

読了までの目安時間:約 4分


 

 

前回は、アメリカでノーキルポリシーを実践している団体を2つ紹介しました。

今回も引き続きアメリカでノーキルポリシーを実践している団体について書こうと思います。

 

ASPCAはどんな団体なの?

ASPCA は、英語でAmerican Society for the Prevention of Cruelty to Animals略で

日本語でアメリカ動物虐待防止協会です。

 

この団体は、1866年4月10日にヘンリー・バーグによってニューヨーク市に設立されました。

設立から9日後の4月19日に動物虐待禁止法案がニューヨーク市で可決されました。

ASPCAにその執行権が与えられています。
当初この団体は、馬や家畜動物に対する虐待や不当な扱いを是正する事に力点を置いていました。

しかしこの団体は、1900年代に犬等の小動物にまで守備範囲を広げています。
ASPCAは1894年から1994年に至るまでの100年間行き場のない動物の殺処分を行う

キルシェルターとして役割を担ってきました。

しかしこの団体は、1993年に「この業務はもはや大衆の理解を得られない」として

ニューヨーク市とこの団体における契約を打ち切り団体の本来の目的である動物愛護や啓蒙の方に

軸足を移しています。

なおこの方向転換は、「ニューヨーク市における動物の殺処分が無くなった」事を意味している

でありません。

1995年から同業務は、Animal Care and Control(ACC)に移管されています。

 

「ASPCAが行っている」主な活動内容は以下です。

◊動物の為の24時間体制のホットライン

◊プロによる無料のしつけアドバイス

◊専任獣医師の配備

◊低所得者層向けの移動式の動物の不妊手術クリニック

◊ペットロスの人に対する心理的サポートサービス

◊動物虐待の監視

 

最後に挙げた動物虐待の監視は、いわゆるアニマルポリスと呼ばれる人達の役割です。

アニマルポリスは、動物虐待を専門に監視して場合によって立ち入り調査を行う人を

指します。

「アメリカのTVチャンネルである Animal Planet が Animal Cops というタイトルで

ドキュメンタリー番組を放映した」為にアニマルポリスの知名度が高まりました。
アニマルポリスと呼ばれる人達は、アメリカ全土ではなくニューヨーク州等法律によって執行権を

保証された州にだけいる限局的な存在です。

「動物虐待に関する捜査権が認められていない」州において動物虐待を取り締まる人は、

日本同様に普通の警察官です。

 

皆さんは、これらの団体について知っていましたか?

次回も引き続きアメリカでノーキルポリシーを実践している団体について書こうと思います。

 

タグ :  

トイプードル

NSALAやHSUSはどんな団体なの?

読了までの目安時間:約 6分


 

 

 

前回は、アメリカでノーキルポリシーを実践している

団体の一つを紹介しました。

今回も引き続きアメリカでノーキルポリシーを

実践している団体について書こうと思います。

 

NSALAはどんな団体なの?

NSALA は、英語で North Shore Animal League America の略で日本語でノースショア

アニマルリーグアメリカです。

 

この団体は、ニューヨーク州ポートワシントンに本部を持つ世界最大のノーキル団体です。
1944年に設立された当初この団体は、フェンス付のドッグランとガレージしか持たない

小さな動物愛護団体でした。

その後1960年代に「熱心な支持者であったエリザベス・ルーイットと発明家であり実業家

だった夫のアレックス・ルーイットがこの組織に参加した」事によって組織が飛躍的に

拡大しました。

それにより多くのレスキュー団体がこの団体のその傘下に入る様になりました。

1969年にルーイット氏を代表とした North Shore Animal League America が誕生して

ノーキルポリシーの先駆者として数多くの革新を成し遂げています。

 

「この団体が殺処分数減少の為に行っている」具体的な方策は以下です。
◊ペットショップから動物を買おうとする人々を減らす為にシェルターを広告する
◊移動式養子縁組ユニットの導入をする
◊Pet Adoptathon® という里親募集促進イベントをする
◊Tour for Life® という養子縁組を促進して全国を回るツアーをする
◊Adopt-A-Pet.com という養子縁組サイトを運営する
◊SPAY/USA という不妊手術促進プログラムを行う
◊Mutt-i-grees® Movement というミックス種の地位向上イベントをする
◊Mutt-i-grees® Curriculum という教育プログラムを行う

 

HSUSはどんな団体なの?

HSUS は、英語で Humane Society of the United States の略で日本語でアメリカ動物愛護協会です。

 

この団体は、1954年にジャーナリストであるフレッド・マイヤーズによってワシントンD.C.に

設立された慈善団体です。

 

この団体は、動物に苦痛や恐怖を与える様な動物の利用全般に反対していて工場型の畜産や

動物同士を戦わせる事や毛皮の取引やパピーミルや野生動物に対する虐待等を最優先課題として

捕らえられ、HSUSの活動は多岐に渡っています。

 

しかし犬や猫に関わる物だけをピックアップすると以下の様な物があります。

◊サンクチュアリの運営

この団体は、カリフォルニア州とフロリダ州とオレゴン州とテキサス州においてサンクチュアリの

運営をしています。

◊動物愛護教育を行う

この団体は、1960年代から学校において動物愛護に関する教育を行っています。

◊Genesis Awards

この団体は、1986年から毎年動物問題に対する一般大衆の関心を高めた人に対して表彰を

しています。

◊募金

この団体は、組織の予算内1%をシェルターに寄付しています。

◊ロビー活動

この団体は、パピーミル撲滅の為にインディアナ州やミズーリ州やオクラホマ州や

ペンシルヴェニア州やテキサス州等でロビー活動(政治に対する働きかけ)をして法律の制定に

尽力しています。

◊TNR活動

この団体は、2006年以降野良猫に不妊手術を施して元の生息域に戻すというTNR活動に対する

態度を軟化させて協力する姿勢を示しています。

 

HSUSの名を広く世に知らしめた出来事は、ライフ誌と共同で行った犬取引業界の暴露です。

組織の調査員であるフランク・マクマホンが1961年から5年間に渡って犬の取引において

日常化している虐待行為を覆面捜査して1966年にライフ誌上でその調査内容を写真付きで

紹介しました。

「ガリガリにやせ細った犬達が狭い空間に詰め込まれている」というその写真は、一般大衆の

怒りに火をつけて議会に対して法律の改正を求めるという騒動にまで発展しました。

その結果アメリカ合衆国議会は、動物福祉法1966(Animal Welfare Act of 1966)の

前身となる Laboratory Animal Welfare Act を制定しました。

 

 

 

皆さんはこの記事の内容を知っていましたか?

次回も引き続きアメリカでノーキルポリシーを実践している団体について

書こうと思います。

 

タグ : 

トイプードル

ノーキルポリシーを実践しているアメリカの団体は?

読了までの目安時間:約 5分


前回は、動物愛護に関わっていると必ず出会う倫理的な問題とその考え方について書きました。

今回は、ノーキルポリシーを実践している団体について書こうと思います。

 

ノーキルポリシーを実践しているアメリカの団体は?

海外で特にアメリカやヨーロッパ諸国に保護した犬や猫を可能な限り殺さないという

ノーキルポリシーを実践している団体が数多くあります。

今回は、ノーキルポリシーを実践しているアメリカの団体の一つであるSFSPCA

について紹介します。

 

SFSPCA(エスエフエスピーシーエー)

SFSPCA は、英語で San Francisco Society for the Prevention of Cruelty to Animals

の略で日本語でサンフランシスコ動物虐待防止協会です。

 

この団体は、マーケットに無理矢理引きずられていくオスブタの姿に心を痛めた銀行家

ジェームズ・スローン・ハッチンソンと彼の15人の同志によって1868年に創立された

全米で4番目に古い動物愛護協会です。

 

ノーキルポリシーの先駆者であるリチャード・アヴァンジーノ氏がこの団体で長らく

代表を務めていた事で有名です。

 

彼は1994年に保護した犬猫の内健全と見なされる物に関して殺処分せず引き取られるまで

ずっと保護し続けるという縁組保証(adoption guarantee)というシステムをアメリカ国内で

初めて採用してノーキルポリシーの原型を作った事で知られています。

 

彼の作り出したこの動きは、カリフォルニア州内における動物3法(ヴィンセント法・コップ法・

ヘイデン法)の制定に貢献して更に他の州に対して強い影響力を発揮しました。
また彼は1998年に動物の保護施設である Maddie's Pet Adoption Center の開設に一役買い

暗くて悲壮感にあふれていた従来のアニマルシェルターのイメージを明るくて居心地の良い物に

一変させました。

犬や猫をケージで管理するのではなく開放的な空間に収容するというこの斬新なスタイルは、

後に多くのシェルターでお手本になりました。
アヴァンジーノ氏は1999年にマディー基金の設立者であるデイヴィッド・ダッフィールド氏に

スカウトされて同基金の初代社長の座に就きました。

 

その後この団体は彼の志を受け継ぎノーキル国家を実現する為の様々な活動を続けています。
「この団体が行っている」殺処分数減少の為の具体的な方策は以下です。

 

◊早期における無料もしくは低価格の不妊手術

◊犬や猫の飼育に関する知識の普及

◊無料もしくは低価格の医療サービス

◊野良猫に対するTNR

TNR は、trap / neuter / return の略で地域猫を捕獲して避妊手術を施して元の場所に戻す

活動です。

◊新しい家庭に貰われていった犬猫のフォロー

◊パピーミルをはじめとする犬や猫の流通過程を明らかにして消費者の意識を変革する

◊犬や猫の問題行動トレーニング

◊保護犬や猫に対する養子縁組のスクリーニングとマッチングシステムの活用

◊メディアやイベントを通じた動物愛護の啓蒙活動

◊子どもに対する動物愛護教育

◊アニマルセラピーの普及

 

 

皆さんは、これらの団体について知っていましたか?

次回も引き続きノーキルポリシーを実践している団体について書こうと思います。

 

タグ :  

トイプードル