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動物愛護に関わっていると必ず出会う倫理的な問題とは?考え方は?

読了までの目安時間:約 6分


前回は、個人でノーキルポリシーを推進する方法について書きました。

今回は、動物愛護に関わっていると必ず出会う倫理的な問題について

書こうと思います。

 

動物愛護に関わっていると必ず出会う倫理的な問題とは?

一口に動物愛護と言っても全ての動物に配慮するという動物の権利

(アニマルライツ)という立場から主として犬等のペット動物に

主眼を置く動物の福祉(アニマルウェルフェア)という立場まで

様々な立場があります。

「個人がいったいどの立場で動物愛護の関わるか?」に関してそれは、

個々人の倫理観に任されます。

 

以下は、動物愛護に関わっていると必ず出会う倫理的な問題です。

 

・実力行使は容認されるの?

・他人に価値観を押し付ける事はして良いの?

・動物に人間の価値観を当てはめる事はして良いの?

・愛護精神に格差は付けて良いの?

・動物種によって差別はして良いの?

・動物より人間を助ける事が優先されるべきではないか?

 

動物愛護に関わっていると必ず出会う倫理的な問題の考え方は?

上記で示した通り「~はすべき/~はすべきでない」や「~がよい/~が悪い」等倫理や道徳を

含んだ問題を考える事は非常に困難です。

この様な問題の考え方は以下の通りです。

 

・実践的三段論法

何らかの価値判断を伴う問題を考える時は、実践的三段論法と呼ばれるモデルを良く使います。

以下は、例です。
◊大前提 全ての生き物は平等に扱うべきだ
◊小前提 犬と牛と豚は同じ生き物だ
◊結論  犬と牛と豚は平等に扱うべきだ
大前提の部分に価値判断を含む文章(~すべき/~すべきでない/~がよい/~が悪い)を当てはめて
小前提に事実を含む文章を当てはめると思考がスムーズに行きます。
この方法は、「大前提と小前提が正しい」場合「必然的に結論は正しくなる」という構図に
なっています。
また逆に「大前提と小前提のどちらかもしくはその両方が間違っている」場合「必然的に結論は
間違いである」という事が分かる様になっています。
この方法は、複雑な問題をパーツに分解して考える時に非常に役立つ思考モデルです。

 

・普遍化テスト

上で示した実践的三段論法は常に正しい訳ではなく大きな矛盾や間違いを内に秘めています。

この矛盾や間違いを浮き彫りにする際は、普遍化テストという思考モデルをよく用います。

これは、簡単に言うと極端な物を含めていろいろな状況を考えてみるという物です。
例えば上記した「全ての生き物は平等に扱うべきだ」という大前提に対して普遍化テストを行う際

「どれか一つだけをこの世に残してその他は全て消される」という極端な状況を考えてみます。

生き物の選択肢は花やバクテリアやアリやゴキブリやトカゲやナメクジやドブネズミやキツネやネコや

イヌやウシやブタや通り魔殺人鬼や動物虐待者や見知らぬ人や顔見知りの人や友人や親戚や恋人や兄弟

姉妹や親や祖父母とします。

この世に残るどれか一つを選ぶ人物は自分です。

 

さて「全ての生き物は平等に扱わなければならない」という「大前提が正しい」場合上記した選択肢の

間に差がありません。

上記の生き物は、どれでも均等に選ばれるという事になります。

しかし生き物の間で全く格差を作らないという事は、本当に可能なのでしょうか?

言い換えれると自分の親よりバクテリアを選んだり恋人よりゴキブリを選ぶという判断が、本当に

ありうるのでしょうか?

多くの人は、それに対して困難を感じると思います。

ほとんどの場合その動物と一緒に過ごしてきた時間等人それぞれの判断基準により生き物の間に優先

順位をつける事が現実だと思われます。

 

この方法により「全ての生き物は平等に扱うべきだ」という実践的三段論法の大前提がかなり怪しく
感じられます。
それにより「全ての生き物を救う事が出来ない」と分かっている場合「私達は生き物の間に何らかの
優先順位を付けなければならない」という「大前提の方が正しいのではないか?」という考えが
導き出されます。
すると先に挙げた三段論法は以下の様に修正出来ます。
◊ビフォー

♦大前提 全ての生き物は平等に扱うべきだ

♦小前提 犬と牛と豚は生き物だ

♦結論  犬と牛と豚は平等に扱うべきだ

 ↓

◊アフター

♦大前提 「全ての生き物を救う事が出来ない」と分かっている場合私達は生き物の間に何らかの

     優先順位を付けなければならない

♦小前提 犬と牛と豚は生き物だ

♦結論  「全ての生き物をを救う事が出来ない」と分かっている場合私達は犬や牛や豚の間に

     優先順位を付けなければならない

 

皆さんは、この記事の内容を知っていましたか?

次回はノーキルポリシーを実践している団体について書こうと思います。

 

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個人で出来るノーキルポリシーの推進方法とは?

読了までの目安時間:約 6分


前回は、ノーキルポリシーの浸透による日本行政の変化について書きました。

今回は、個人で出来るノーキルポリシーの推進方法について

書こうと思います。

 

個人で出来るノーキルポリシーの推進方法とは?

皆さんは、どうすればノーキルポリシーを推進出来ると思いますか?

今回は、そんな事について書こうと思います。

 

・自分のペットを大切にする

殺処分数を減らす事は勿論大事です。

仮に「殺処分の数字がゼロになった」として「家庭内における犬や

猫の福祉が損なわれている」場合あまり意味がありません。
ペットの福祉を向上させる為に日頃から「犬や猫の欲求やストレスに

気を配り動物と人間がお互いを必要としあう」というヒューマン・

アニマル・ボンド(人と動物の絆)を築いておく事が重要となります。

「人間が動物の幸せを決めるなんておこがましい!」という意見が

あります。

しかしおおよその見当くらいは付きます。

 

・犬のしつけ等に関する情報をフェイスブック等を通して提供する

 

・動物保護団体に物資を提供する

「犬猫の為なら募金して良いけれどそれを運用する人間がどうも

信用できない」と考える人は、その団体に物資を提供すれば

ノーキルポリシーを推進出来ます。

 

・動物保護団体にお金を寄付する

「犬猫の為ならお金を出して良いし間接的に犬猫の支援に繋がるのであれば

自分の寄付金を人件費という形で使われても構わない」という人は、動物

保護団体にお金を寄付する事でノーキルポリシーを推進出来ます。

しかし世の中に募金詐欺という不正行為があります。

有名な募金詐欺は、2006年に発生したアーク・エンジェルズ事件等です。

募金という方法に不安を覚える場合は、「信用できる知人が関わってる」

団体だけに支援を限定したりアニマルドネーション等団体の実情をある程度

査察した上で募金を仲介してくれるサイトを利用したりして下さい。

また団体によって寄付金の使途を問わないという一般寄付と寄付金の使途を

限定するという指定寄付を区別している所があります。

因みにチャリティグッズを購入するという間接的な形で寄付を募っている団体が

あります。

 

・動物保護団体に労働力を提供する

動物の為なら労働力を提供して良いという人は、ボランティアに参加するという

形でノーキルポリシーを推進出来ます。

犬を保護している愛護団体に協力して定期的に散歩に連れて行ってあげたり猫を

保護している愛護団体に協力して猫を一時的に自宅で預かったり「団体が主催している」

里親会の運営を手伝う等が動物保護団体に労働力を提供するという事の例です。
しかし「愛護団体が自分達の価値観を異常に押し付ける」等実際に愛護団体と

関わってみて何か違うなぁと感じる場合そのまま無理をしてその団体と付き合っていると

精神力を次第にすり減らしノーキル運動自体を嫌になってしまう為何となく違和感を

覚えた場合は、速やかに違う団体の門を叩いてみたり一歩引いて支援の仕方を他の物に

切り替えてみるという冷静心が必要です。

 

・行政へ働き掛ける

犬猫に対する価値観のぶつかり合いを避ける為明文化されたルールを定めて欲しいという

人は署名運動に参加したり行政へ要望を出したりする事でノーキルポリシーを推進する事が

出来ます。

 

・動物嫌いの人の気持ちを理解する

世の中に動物好きな人と動物嫌いな人がいます。

ノーキルポリシーを推進する上で忘れてはならない事は、「動物嫌いの人と動物好きな人の

不要な対立を避ける事はノーキルポリシーを推進するという活動の中で重要な活動の一部

である」という点です。

ノーキルポリシーを推進するという活動の中で動物好き派と動物嫌い派がお互いを

挑発し合い感情むき出しで罵り合う姿を見かける事があると思います。

こうした悶着をうまくかわす為に動物嫌いの人の心理をある程度理解して心に余裕を持っておく

事が重要です。

動物嫌いの人の心理を知る為に以下の文章のXに自分の嫌いな動物を入れてみて下さい。

 

◊Xが殺されるのを何とか食い止めたい。
◊Xを救う為に税金を使って立派な保護施設を作ろう。
◊Xの福祉を向上させる為に法改正が必要だ。
◊Xを捨てる人間は言語道断だ!
◊Xを救う為に募金をお願いします。
◊Xを地域のみんなで支援しよう。

 

皆さんは、この記事の内容を知っていましたか?

次回は動物愛護に関わっていると必ず出会う倫理的な問題とその考え方について書こうと

思います。

 

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ノーキルポリシーの浸透による日本行政の変化とは?

読了までの目安時間:約 7分


前回は、ノーキルポリシーのデメリットについて書きました。

今回は、ノーキルポリシーの浸透による日本行政の変化について

書こうと思います。

 

ノーキルポリシーの浸透による日本行政の変化とは?

「ノーキルポリシーに対する日本行政の動きの中で最もスケールが大きい」

物は、2012年6月から2013年9月において行われた国による動物愛護法の

改正です。

 

またノーキルポリシーの浸透によって日本の各都道府県の保健所や

動物愛護センターにおいて動物の殺処分減少に向けての取り組みが

目立つ様になって来ました。

 

早い段階から殺処分減少に対する取り組みを行っていた事で有名な所は、

熊本市動物愛護センターです。

この施設は、通称熊本方式と呼ばれる方法により2001年度に567匹だった

犬の殺処分数を2009年度の時点で1匹にまで減らしたという実績を持っています。

 

熊本方式の具体的な内容は以下です。
・避妊や去勢手術に同意した希望者にのみ譲渡する
・犬の迷子札装着率を高める
・動物愛護センターに対する動物の引き取り希望者に対して我慢強い説得をする。
・動物愛護推進協議会と熊本市動物愛護センターが協力体制を取る。

 

熊本市動物愛護推進協議会が2010年に日本動物大賞を受賞しました。

それ以降毎年全国の自治体がこの方式を学ぼうと視察に訪れています。

 

上記熊本市動物センターの功績は、殺処分数を限りなくゼロに近づけたという事です。

しかしそれよりも大きな功績は、殺処分数を限りなくゼロに近づけた事により他の

自治体に殺処分数を限りなくゼロに近づけさせる事をせざるを得なくなったという

空気を日本全国に作り出した事です。
「一度こうした実績が残された」場合各地方自治体の市民は「熊本市にできたのになぜ

うちのセンターではできないのか?」という声をあげる様になります。

こうした市民の声はやがて保健所やセンター職員に対するプレッシャーとなり今まで

単なる努力義務として軽視されていた物を次第に義務として考え直される様になります。

 

日本全国を調べると熊本方式に感化されて意識変革を行ったと思われる事例が

数多く見られます。

 

・北海道網走

2011年度に犬5匹と猫12匹だった殺処分数を2013年度に犬1匹と猫0匹という記録に

残る2002年度以降初めて猫の殺処分ゼロ

 

・福岡県
2010年度の犬や猫殺処分数の前年度比約26%減の8,817匹として2005年から

5年連続維持していた殺処分数全国ワーストワンという汚名を返上

 

・愛知県
県施設における引取り数を前年比で2,000匹以上減少するという成果を挙げる

 

・愛知県名古屋市

地域猫活動を促進するなごやかキャット推進事業を開始する

 

・群馬県

捨て犬や捨て猫を施設へ運ぶためのトラックを空調設備付きの物にグレードアップする

 

・群馬県高崎市
2011年度に殺処分された犬と猫の数を前年度比で約8割減少させる

 

・埼玉県
2011年度に埼玉県内で殺処分した犬猫の数を前年度比651匹減の4,367匹にして

動物愛護管理推進計画の目標を6年早く達成

犬や猫を10匹以上飼育する場合県に対する届出を義務化

 

・岡山県

引取りを希望する飼い主への説得や指導を強化した事により殺処分数の大幅減に成功

 

・長野県
2012年度における長野市保健所の殺処分率が、全国の政令指定都市・中核市計107の中で

最低となる9.25%でした。

 

・神奈川県
2013年度に1972年の開設以来初めてとなる犬の殺処分ゼロを達成

 

・静岡県東部

ペット登録や予防注射の際に迷子札ホルダーを無料配布

 

・神奈川県横浜市

マイクロチップ装着に助成金を出す

 

・茨城県

動物愛護条例で猫を極力室内で飼育する事を明記する

 

・新潟県新潟市

動物愛護管理条例で犬や猫を10匹以上飼育する場合市へ届け出る事を義務付け

 

・広島県広島市と愛知県の名古屋市や豊田市や岡崎市や豊橋市

ペットの引き取りの有料化

 

・千葉県や和歌山県田辺市

猫の不妊手術に助成金を出す

 

・兵庫県警生活経済課

動物虐待の相談電話であるアニマルポリス・ホットラインの試験運用を開始

 

・兵庫県神戸市

譲渡会の開催回数を従来の隔月から毎月に変更

猫の譲渡制度を開始

 

・長野県長野市

年1回だった犬猫譲渡会を毎月開催に変更

 

・三重県

猫の譲渡制度開始

 

・岐阜県

犬猫の譲渡促進を図る岐阜県動物愛護センターを新規オープンさせる

 

・茨城県

「殺処分前の犬が収容されている」犬舎の見学会を開催

 

・京都府と京都市

犬猫の殺処分方法を従来の炭酸ガスからより苦痛の少ない麻酔薬注射に

切り替える

 

皆さんはこの記事の内容を知っていましたか?

次回は、個人で出来るノーキルポリシーの推進方法について書こうと思います。

 

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ノーキルポリシーのデメリットとは?

読了までの目安時間:約 4分


 

 

 

前回は、ノーキルポリシーのメリットについて書きました。

今回は、ノーキルポリシーのデメリットについて

書こうと思います。

 

ノーキルポリシーのデメリットとは?

ノーキルポリシーのデメリットは、何だと思いますか?

ノーキルポリシーの主なデメリットは、以下です。

 

・ノーキルポリシー詐欺が起きる
「ノーキルポリシーを標榜(ひょうぼう)して支援を受けておきながら実際は動物を

殺していた。」という実例があります。

「ACCは健全な犬猫に虚偽の診断名を与えて殺している」というスキャンダルが、

2010年12月にABCニュースによってすっぱ抜かれました。
ACC(Animal Care and Control)は1995年にニューヨークのASPCA(The

American Society for the Prevention of Cruelty to Animals・アメリカ動物

虐待防止協会)から市営のシェルターシステムを引き継ぐ形で誕生した非営利団体です。

この団体は、ノーキルポリシーを謳(うた)って基金から補助金を受け取りつつ

収容した犬猫の口減らしをするという一石二鳥狙い健康な犬猫に虚偽の診断を与えて

安楽死処分するという不正を行っていました。

 

・モラルの崩壊
ノーキルポリシーを標榜しておきながらその低いモラルから全く基本ルールを

守らないという実例があります。

例えばKern County shelterは2004年に飼育放棄された猫を保護せずに

安楽死処分にしていた疑いで訴えられています。

 

・引き取る動物の線引きが曖昧である。
「その動物が健全である」と「その動物が不健全である」事を区別する際の

ガイドラインとしてアシロマ協定が有名です。
しかしその内容は「適切なケアを施したとしてヘルシーになる可能性がない」動物を

安楽死させるという具合にかなり曖昧です。

その為解釈の違いが生まれ易い物になっています。
その結果「施設によって命の境界線が全然違う!」という事態が起こる可能性を

秘めています。

 

・受け入れ制限をしなければならない時が来る
保護施設のスペース等は限られています。
そうした制約の中で運営しようとすると時として動物の引取りを断らざるを

得ない状況が発生します。

これを間接的に動物を見殺しにしているじゃないか!として難癖をつける事は可能でしょう。

 

・アニマルホーディングの危険性が高まる
「施設が持つスペース等様々な制約を度外視してノーリミットで動物達を受け入れてしまった」

場合それはアニマルホーディングになってしまいます。
アニマルホーディングは、動物の福祉を無視して動物を大量飼育する事です。
また、一般市民の中に紛れている病的なアニマルホーダーが「うちはノーキルシェルターです!」

という具合にノーキルを隠れ蓑として利用してしまうでしょう。
いずれにしてもこれらは、動物に対する必要最小限の世話すら出来ないニグレクトという形の

虐待に繋がります。

 

皆さんはこの記事の内容を知っていましたか?

次回は、ノーキルポリシーの浸透による日本行政の変化について書こうと思います。

 

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ノーキルポリシーのメリットとは?

読了までの目安時間:約 4分


 

 

 

前回は、アシロマ協定について書きました。

今回は、ノーキルポリシーのメリットについて

書こうと思います。

 

ノーキルポリシーのメリットとは?

日本において犬や猫の引き取りや里親探しを行っている機関に
保健所等があります。
保健所等においてノーキルポリシーを実践する為に時間等の全てが

必要となります。
その為ノーキルポリシーの実践は、一朝一夕に出来ません。

しかしそうした難関をクリアしてノーキルポリシーを実現した時に
ノーキルポリシーの様々なメリットやデメリットが待っています。

 

今回は、ノーキルポリシーのメリットについて書こうと思います。

 

・犬の里親希望者が足を運びやすくなる
「保護施設がキルシェルターである」場合犬の里親になる事を希望して
施設を訪れた人は、独特の罪悪感に囚われます。
それは「自分が引き取る事で1匹の命を救う事は出来るかもしれない。
しかし自分は施設に残された他の犬や猫を見殺しにしてしまう…」という物です。
一方「保護施設がノーキルポリシーを実践している」場合犬の里親になる事を希望して
施設を訪れた人は、上記した様な心苦しさを感じずに済む様になります。
結果として他の人に口コミで広がり易くなります。
それにより犬の里親希望者の来訪数が伸びると考えられます。

 

・譲渡の好循環が生まれる
「施設がノーキルポリシーで運営されている」場合犬の里親希望者が足を運び易くなります。
それにより犬や猫の譲渡率が上がります。
その結果保護している動物の数が減ります。
そうしてスタッフによる動物の世話が細かい所まで行き届く様になります。
因みに「見た目が小奇麗である」しつけの行き届いた犬猫の譲渡率は上がります。
この様にノーキルポリシーを実践する事により「譲渡サイクルがうまく回り出す」事が

期待出来ます。

 

・動物を保護している団体に対する人々の反感をそらす事が出来る
殺処分の背景にある事情を全く度外視して動物を殺しているという事実だけに着目して
保健所や動物愛護センターの業務を非難する人は必ずいます。
「施設がノーキルポリシーを実践している」場合施設の職員は、こうした人々から寄せられる
問い合わせの電話に忙殺されなくなります。
それにより動物の世話に専念する事が出来ます。

 

・スタッフの精神衛生が良くなる
もし「公共の保健所や動物愛護センターを従来のキルポリシーからノーキルポリシーに
切り替える事が出来た」場合職員は「自分の仕事が動物を生かす事に繋がっている」という
実感を得やすくなります。
結果として施設の職員の仕事に対する意欲を高めて譲渡率のアップとして還元される事が

期待出来ます。

 

・協力者が増える
動物達の命を救う事に役立つなら手伝って良いという人々は、潜在的にたくさんいます。
「施設がノーキルポリシーを前面に打ち出している」場合こうした層にアピールして

ボランティア等より多くの支援を受ける事が出来る様になります。

 

皆さんはこの記事の内容を知っていましたか?

次回は、ノーキルポリシーのデメリットについて書こうと思います。

 

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アシロマ協定とは?内容は?

読了までの目安時間:約 4分


 

 

前回は、「ノーキルポリシーとは何か?」等について

書きました。

今回は、アシロマ協定について書こうと思います。

 

アシロマ協定とは?内容は?

ノーキルポリシーで保護された動物の命運を左右する

「その動物が健全である」と「その動物が健全でない」

の線引きに幾つかの方法があります。

それは、現在議論の最中です。

その中で「その動物が健全である」と「その動物が健全でない」

の線引きとして最も一般的な物がアシロマ協定です。

アシロマ協定(Asilomar Accords)は、2004年に

カリフォルニア州のアシロマで取り決められたルールで

保護した動物の状態を分類する時の基準を具体的に示しています。

 

その内容は以下の通りです。
・ヘルシー
ヘルシー(Healty)という言葉は、日本語に訳すと健全といった意味になります。
具体的に言うと8週齢以上で人間の健康や安全を脅かす様な行動・気質的な特徴を見せず
動物の健康を損なう様な怪我等をしていない動物が該当します。
・トリータブル
トリータブル(Treatable)という言葉は、日本語に訳すと何とか里子に出せる
といった意味になります。
このトリータブルはさらに2つに分かれます。

1つ目は、リハビリテイタブル(Rehabilitatable)です。
これは、医学的な治療や行動矯正を行うとヘルシーになる可能性を秘めた全ての犬猫を
指します。
2つ目は、マネジャブル(Manageable)です。
これは、「ヘルシーになる可能性はない」犬や猫だけれど適切なケアを施せば充分な生活の
質を保てる犬猫を指します。
ただしこの場合は「その犬や猫が人や他の動物の健康を脅かさない」という条件付きです。
・アンヘルシー/アントリータブル
アンヘルシー/アントリータブル(Unhealthy and Untreatable)という言葉は、日本語に
訳すと里子に出せないといった意味になります。
これは、具体的に言うと「適切なケアを施したとしてヘルシーになる可能性がない」場合や
「その犬や猫が動物の健康を著しく損なう様な怪我等を抱えている」場合や「その犬や猫が

8週齢未満でヘルシーかトリータブルになりえない」場合が該当します。

 

ノーキルポリシーにおいて上記のヘルシー及びトリータブルの動物達が譲渡の対象となります。
アンヘルシー/アントリータブルと判断された動物達だけが安楽死の対象となります。

 

皆さんは、この記事の内容を知っていましたか?

次回は、ノーキルポリシーのメリットについて書こうと思います。

 

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ノーキルポリシーとは?どういう風に考え出されて広まったの?

読了までの目安時間:約 5分


前回は、「犬の殺処分はどうしたら減らせられるか?」等について書きました。

今回は、ノーキルポリシーについて書こうと思います。

 

ノーキルポリシーとは?どういう風に考え出されて広まったの?

前回挙げた犬の殺処分減少の為の3本柱を実現したら将来的に殺処分の数を限りなく

ゼロに近づける事が不可能じゃなくなります。

限りなくという言葉を入れた理由は、致命的な病気を抱えていたり「修正する事が

難しい」行動障害を抱えている犬の事を念頭に置いているからです。
こうした「里子に出す事が難しい」動物達を1ヶ所に集めて終生飼養してあげる

サンクチュアリ(聖域)の様な施設の建設は理想です。

しかしよほど多額の税金を投入するか「よほど多くの寄付金がない」限り

金銭面において実現する事はかなり難しいと考えられています。
そこでサンクチュアリという究極の理想を実現するまでのステップ案として

出てくる考えが健康とみなされた動物に関して決して殺処分せず「里子に出す事が

難しい」と判断された動物のみを安楽死の対象とするという考え方です。

これが、ノーキルポリシーです。

 

アメリカにおいてこのノーキルという考え方を最初に示した団体は、1940年代に設立された

ノースショアアニマルリーグアメリカ(North Shore Animal League America)という

動物愛護団体だとされています。

 

一方「その考えが広く知られる様になった」時期は、約50年後の90年代に入ってからです。

普及に一役買った人物は、サンフランシスコSPCA(動物虐待防止協会)の代表を20年以上

務めたリチャード・アヴァンジーノ(Richard Avanzino)氏でした。

彼は、1994年にアメリカで初めての試みとなる縁組み補償(adoption guarantee)を

導入してセンセーションを巻き起こしました。

縁組み補償は、健康もしくは里子に出せると判断された犬猫に関して決して殺処分対象に

しないというシステムでノーキルポリシーの原型となる概念です。

 

同じ頃彼の画期的なアイデアに感銘を受けたリンダ・フォロー女史は、縁組み補償に

賛同した動物保護団体をまとめる為に非営利団体 Doing Things for Animals を立ち上げ

ノーキル運動普及の為に奔走しました。

彼女の尽力で1995年に初めて開催された会合で75名だった参加者は4年後の1999年に

600名にまで急増した様です。

 

一方動物保護統制局(DACC)とサンフランシスコSPCAは、協働して1999年における

保護動物達の生還率を71.4%にまで高めるという偉業を成し遂げました。

この功績に目をつけた人物が、マディー基金(Maddie's Fund)の設立者である

デイヴィット・ダッフィールド氏でした。

ダッフィールド氏は、巨大チャリティ団体であるマディー基金に彼を社長として

迎え入れて殺される運命にある犬猫を救う為のシステム作りを任せました。

現在アメリカのシェルターに関する統計は、マディー基金の Searchable Database という

ページで公開されています。

このページは全米を網羅していません。

しかし「従来型のキルシェルターから新興のノーキルシェルターへ少しずつ比重が移りつつある」

事は確認出来ます。

なおマディー基金は、2015年までに殺処分数を70万頭にまで減らして生還率を90%にまで

高める事を目標としていました。

 

皆さんはこの記事の内容を知っていましたか?

次回も引き続き犬の殺処分に関する事について書こうと思います。

 

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犬の殺処分はどうしたら減らせられるの?動物愛護関連書籍とは?

読了までの目安時間:約 6分


 

 

前回は、「なぜ犬の殺処分が行われるか?」について

書きました。

今回は、「犬の殺処分はどうしたら減らせられるか?」

等について書こうと思います。

 

犬の殺処分はどうしたら減らせられるの?

犬猫殺処分数の約2割を占める飼育放棄に関して一人ひとりの

自覚を高める事で今すぐにでも犬の殺処分数を減らす事が

出来るはずです。

また迷子予防や繁殖制限等飼い主の側でできる実際的かつ効果的な

方法はたくさんあります。

 

具体的な方法は以下の様な方法です。

 

・犬の殺処分に関する現実を知る

・犬を衝動買いしない

・犬は保護施設から引き取る

・犬を飼ったら犬を迷子にしたり捨てたりしない

・子犬を安易に増やさない

・犬や猫の保護活動を行っている団体でボランティア活動をする。

・犬や猫の保護活動を行っている団体に寄付をする。

 

犬の殺処分減少の為の3本柱とは?

皆さんは、犬の殺処分減少の為の3本柱って何だと思いますか?

 

それは以下です。
・犬猫流通量の絶対数削減
「ペットを捨ててしまう人が常に一定の割合である」と仮定する場合
ペットの全体量を減らすとそれに応じて捨てられるペットの数が減る

という事です。

 

・飼育放棄や遺棄の減少
ペットを保健所や動物愛護センターへ持ち込む飼育放棄や道端・山林に
ペットを置き去りにする遺棄を減らすと殺処分されるペットの数が減る

という事です。

 

・養子縁組の増加
犬や猫を保健所や動物愛護センターに収容した後に犬や猫を新しい家庭に
送り出す事が出来た」場合それだけ殺処分されるペットの数が減るという

事です。

 

動物愛護関連書籍とは?

動物愛護関連書籍は、色々あります。

そこで今回は、小学生以上・中学生以上・高校生以上という区分で

動物愛護関連書籍を紹介しようと思います。

 

1.小学生以上

 

・子犬工場

著者     大岳美帆

出版社    WAVE出版

読了目安時間 30~40分

価格     1,512円

 

・ある犬のおはなし

著者     Kaisei

出版社    トゥーヴァージンズ

読了目安時間 5~10分

価格     1,080円

 

・”いのち”のすくいかた

著者     児玉小枝

出版社    集英社みらい文庫

読了目安時間 10~20分

価格       670円

 

・100グラムのいのち

著者     太田京子

出版社    岩崎書店

読了目安時間 1時間前後

価格       1,404円

 

2.中学生以上

 

・ゼロ!熊本市動物愛護センター10年の闘い

著者     片野ゆか

出版社    集英社

読了目安時間 2時間前後

価格       734円

 

・ペット殺処分

著者     小林照幸

出版社    河出書房新社
読了目安時間 1~2時間
価格     233円以上

 

・犬たちをおくる日

著者     今西乃子

出版社    金の星社
読了目安時間 30分前後
価格     1,404円

 

・いのちの花

著者     向井愛美

出版社    WAVE出版
読了目安時間 20分前後
価格     1,188円

 

・命を救われた捨て犬 夢之丞

著者     今西乃子

出版社    金の星社
読了目安時間 40~50分
価格     1,404円

 

3.高校生以上

 

・犬を殺すのは誰か

著者     太田匡彦

出版社    朝日新聞出版
読了目安時間 1~2時間
価格     648円

 

・それでも命を買いますか?

著者     杉本彩

出版社    ワニブックスPLUS新書
読了目安時間 1~2時間
価格     896円

 

・日本の犬猫は幸せか

著者     エリザベス・オリバー

出版社    集英社新書
読了目安時間 90分前後
価格     734円

 

・殺処分ゼロの理由 熊本方式と呼ばれて

著者     松田光太郎

出版社    熊日情報文化センター
読了目安時間 1~2時間
価格     1,080円

 

皆さんはこの記事の内容を知っていましたか?

次回も引き続き犬の殺処分に関する事について書こうと思います。

 

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犬の殺処分はなぜ行われるの?捨ててしまう理由は?

読了までの目安時間:約 4分


 

 

 

前回は、「犬の殺処分がどこでどのように行われるか?」

について書きました。

今回は、「犬の殺処分がなぜ行われるか?」について書こうと

思います。

 

犬の殺処分はなぜ行われるの?

「環境省が発表した」平成28年度の犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況を調べると

迷子になった末殺処分される犬や猫の他に「飼い主が犬や猫を行政機関に持ち込む」

事によって殺処分されるという事がわかります。

因みに平成28年度に行政に引き取られた犬は、41175匹で以下の様な運命を辿りました。

41175匹の内10424匹が、殺処分されました。

これは、全体の25.3%になります。

また41175匹の内17646匹が譲渡されました。

これは、全体の42.9%になります。

そして41175匹の内12854匹が返還されました。

これは、全体の31.2%になります。

この様に「平成28年の1年間で10,424頭の犬が殺処分された」事が分かります。

同じく環境省が発表した犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況を見てみると以下の様な

データを拾う事が出来ます。

平成28年度に引き取られた犬41,175頭の内4,663頭が飼い主からの引き取りすなわち

飼育放棄による引取りと言う事になります。

これは全体の11.3%に相当する数字です。
この11.3%という持ち込みの割合を先ほど見た同年度の殺処分数10,424頭に当てはめて

単純計算すると飼い主の飼育放棄による殺処分数が1,178頭という事になります。

この数字は必ずしも正確ではありません。

しかし「飼い主の無責任さが原因で殺された」犬の数が、概数で1,200頭に達するという事を

イメージ出来ます。

 

犬を捨ててしまう理由は?

 

上記の様に「飼い主達がいとも簡単に犬を捨ててしまう」理由は、以下の様な理由です。

 

・引越し先がペット禁止である。
・犬が大きくなって可愛くなくなった。
・予定外の出産でたくさん子犬が産まれてしまった。
・面白半分で繁殖したけれど子犬の貰い手がいない。
・犬が言う事を聞かずうるさい。
・犬を飼う経済的な余裕がなくなった。
・老犬の介護がしんどい。
・ブリーダーをやめて犬達が用済みになった。
・夏休みで長期の旅行に行くのに犬の世話をする人がいない。
・犬が思っていたより臭い。
・飼い主の他界後犬の世話をする人が見つからなかった。

 

皆さんは、この記事の内容をどう思いますか?

次回も引き続き犬の殺処分に関する事を書こうと思います。

 

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犬の殺処分の現状とは?どこでどのように行われるの?

読了までの目安時間:約 5分


 

 

前回は、犬アレルギーの治療法について書きました。

今回は、犬の殺処分について書こうと思います。

 

犬の殺処分の現状とは?

「環境省が公開している」犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況内の

引き取り数と殺処分数と譲渡数データを見てみると少しずつ「殺処分数が

減っている」事や「譲渡+返還数が増えつつある」事が確認出来ます。

殺処分は文字通り炭酸ガス等で人為的に犬を殺す事です。

譲渡は「犬が新しい飼い主に引き取られる」事です。

返還は、「迷子犬が飼い主の元へ戻る」事です。

 

犬の殺処分はどこでどのように行われるの?

犬の殺処分は、各都道府県の動物愛護センター及び保健所で

炭酸ガスによって行われます。

 

動物愛護センターと聞くと私達は、捨てられた犬や猫を保護して

愛護してくれる施設だと思いがちです。

しかし動物愛護センターは一定期間捨て犬や捨て猫を保護した後

殺処分する施設という側面を持っています。
保護された犬や猫は、原則として3日以内に飼い主から返還要求が

出されない限り殺処分されます。

具体的な日数は自治体によってまちまちです。

犬・猫の引取り等の業務内の「保管期間」という項目を見れば

分かります。

捨て犬や捨て猫を殺すための設備や死体を焼却するための燃料費及び

殺処分に要する人件費は全て税金でまかなわれます。

つまり「私達が一生懸命働いて稼いで払っている」税金が、一部の

自己中心的な飼い主の為に浪費されています。

 

2015年10月に発行された朝日新聞社のアエラNo.44内の記事である
年2万匹死ぬ流通の闇によって「1年間に売買される犬や猫の内流通過程で
死んでしまう数が23,181頭である」という膨大な数に達する事が明らかに
なりました。
これは殺処分問題に匹敵するくらい深刻な問題です。
元データとなった物は、「2013年9月に施行された改正動物愛護法により

ペット関連業者に提出が義務付けられた」犬猫等販売業者定期報告届出書です。

この届出書の内容を2013年度と2014年度という区分で独自に集計したら

以下の様な実態が明らかになったそうです。

 

♦2013年度
・犬の流通数
37,0894匹
・猫の流通数
72,569匹
・流通過程での犬猫死亡数
17,038匹
※「年度の途中で法が施行された」為実数は少ない。

 

♦2014年度
・犬の流通数
617,009匹
・猫の流通数
133,554匹
・流通過程での犬猫死亡数
23,181匹

 

犬猫等販売業者定期報告届出書に死因について報告義務がありません。

その為「2万匹を超える犬や猫達が一体どのような理由で死に至ったのか?」は

わかりません。

しかし2014年度の犬の流通死亡数である18,517頭とデータとして最も時間的に

近い平成25年度における行政の犬殺処分数である28,570頭を比較してみると

「その数がいかに異常か」が分かります。

こうした死亡数を押し上げている原因は、オークションを経由してまるで食べ物の様に

次から次へとペットショップに犬を送り出している日本のペット産業です。

 

都道府県によってまちまちですが、5~20分かけて捨て犬や捨て猫を窒息死させます。

一昔前はバットによる撲殺や硝酸ストリキニーネという劇薬を用いた毒殺によって

犬の殺処分を行っていました。

しかしコストや職員の安全性を考慮して現在ほとんどの自治体において炭酸ガスによる

窒息死(ちっそくし)が採用されています。
捨て犬や捨て猫を窒息死させる設備は通称ドリームボックス等と呼称されています。

これは眠る様に安らかに旅立てるという意味合いの様です。

しかしこれは「あたかも炭酸ガスを吸っている動物が全く苦しんでいない」という

誤解を生んでしまう危険な表現と言えます。

 

皆さんは、この記事の内容を知っていましたか?

次回も引き続き犬の殺処分について書こうと思います。

 

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